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地方・女性で経済成長 首相所信表明、原発再稼働を推進

第187臨時国会が29日召集され、安倍晋三首相は午後の衆参両院本会議で所信表明演説に臨んだ。デフレ脱却に向けて地方創生や女性登用を推進し、経済成長の原動力とする考えを表明した。原子力発電所の再稼働は安全性の確認を前提に進める方針を強調。予定通り来年10月に消費税率を10%に引き上げることの是非には触れず、経済再生と財政再建の両立を訴えた。

演説に先立ち、首相は「今国会は地方創生と女性の活躍の二本柱だ。分かりやすい説明を心がけてアピールしていきたい」と述べ、関連法案の早期成立を期す考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

首相は演説で「引き続きデフレ脱却を目指し経済最優先で政権運営にあたる」と強調。農業や雇用、医療、エネルギーなどの「岩盤規制」改革に取り組む考えを示した。突破口として国家戦略特区の充実を打ち出した。

「人口減少や超高齢化など地方が直面する課題は深刻だ」と指摘。「これまでとは次元の異なる大胆な政策を取りまとめ、実行していく」として、若者の起業をさらに後押しする考えを示した。

各地で頻発する大規模災害に対応するため、災害対策基本法を改正する方針を明示。全国の危険箇所の徹底的な調査を行い、情報提供していくと説明した。

成長戦略の冒頭で「女性の活躍は社会の閉塞感を打ち破る原動力となる」と、女性政策の重視を明確にした。上場企業に女性役員の人数について公開を義務付ける政策などに言及。国や地方だけでなく民間企業も含めた日本社会全体が意識改革をする必要性を説いた。

足元の経済状況を巡っては、景気回復が全国に行き渡っておらず、今年4月の消費税率上げや燃料価格高騰などの悪影響に目配りする必要があるとの認識を示した。消費税率10%への引き上げを巡る判断には直接触れなかった。

原子力規制委員会の安全審査に合格した九州電力川内原発を念頭に「安全性が確認された原発は再稼働を進める」と述べた。省エネと再生可能エネルギー導入によって可能な限り原発依存度を下げる考えも示した。

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉は「戦略的に推し進めていく」と説明した。

中国との関係については「安定的な友好関係を築いていくために、首脳会談を早期に実現し、戦略的互恵関係をさらに発展させたい」と、首脳会談への意欲を示した。韓国との関係改善に向け「一歩一歩努力を重ねていく」と話した。

北朝鮮による日本人拉致被害者らの安否に関する再調査は「全ての拉致被害者の帰国という具体的な成果につながっていくよう全力を尽くす」と強調。ウクライナ情勢はG7(主要7カ国)と連携しつつ、ロシアとの対話も続ける方針を示した。

在日米軍再編は日米合意に基づき抑止力を維持しながら、沖縄県の基地負担の軽減に全力で取り組む決意を示した。集団的自衛権の行使を認めた憲法解釈変更に関しては「切れ目のない安全保障法制の整備に向けた準備を進めていく」と述べるにとどめた。

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