2018年11月21日(水)

関西の戦略特区、混合診療は来年にも実施

2014/9/25付
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政府は24日開いた関西圏の国家戦略特区の区域会議で規制緩和を認める事業計画の第1弾を決めた。大阪大学医学部付属病院(大阪府吹田市)などで日本では原則認められない症例への混合診療が2015年にも実施される見通しになった。神戸市で始まったiPS細胞を活用した目の難病治療も本格化しそうで、「医療特区」に向けた動きが大きく前進する。

混合診療は保険診療と保険が利かない自由診療を併用できるようにすること。患者の不平等や不当な負担拡大を招くなどの理由から日本では原則実施できず、先進医療の普及を阻む「岩盤規制」とされる。

阪大病院のほか国立循環器病研究センター(吹田市)や京都大学医学部付属病院(京都市)は先進医療で混合診療を提案していた。欧米など先進5カ国で承認されながら日本で未承認の医薬品や医療機器を、混合診療を活用して迅速に提供できる道が今回開かれた。

循環器病研究センターは国内で認められていない米国製の手術支援ロボット「ダビンチ」を使った心臓手術、電気刺激を与えて不整脈を治療するため皮膚下に線を入れる特殊な除細動器の利用を例に挙げた。

同センターは不整脈薬を日本で適用外のがんの転移を防ぐために使うことも提案。三石博之企画戦略局長は「年内に結論を出すと回答が出され、実現すれば波及効果は大きい」と期待する。

阪大病院は卵巣がんの増殖を防ぐ治療薬などの活用、京大病院は咽喉頭がんに対するロボット支援手術などを目指す。いずれも計画を首相が認定後、3病院が厚生労働省に申請する。申請から審査終了までの期間が現在の6カ月から半分に短縮される見込みだ。

「関西が医療で日本をリードできる。自社の創薬研究も進めたい」(小野薬品工業)など関西地盤の製薬各社も事業機会の拡大につながることに期待を示した。

神戸市では17年度にも開く眼科病院「神戸アイセンター」で病床の規制緩和により30床の設置が認められた。12日に世界初の移植手術が実施されたばかりのiPS細胞を使った目の治療技術を幅広い患者に提供する。

提案した公益財団法人先端医療振興財団(神戸市)は「神戸で世界最高の医療をいち早く実用化できるよう、市や(治療主体の)理化学研究所と引き続き緊密に連携していく」と話した。

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