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国家戦略特区、まず2市認定 追加の規制緩和が課題に

政府は9日、国家戦略特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、福岡市と兵庫県養父市の区域計画を初めて認定した。特区を通じた規制緩和の実験が始動する。一方、東京などの計画の具体化は遅れている。外国人活用の拡大など特区の中での自由度をさらに高める法改正も課題になる。

同日の特区諮問会議は内閣改造後初の会合で、特区を担当する石破茂地方創生相のほか、阪大の八田達夫招聘(しょうへい)教授らが参加した。

政府は今年3月末に戦略特区として全国6地域を指定した。そのうち福岡市と養父市で事業に踏み出せると判断し、計画を認定した。安倍首相は会議で「いよいよ農地流動化や街のにぎわいにむけた具体的な事業が動き出す」と強調した。

福岡市は道路を占有して催し物やオープンカフェが開ける規制緩和を盛り込んだ。国内外のイベント誘致を目指す。

養父市は農業委員会の特例を盛り込んだ。農地転売には農家らが参加する委員会の合意が必要で、企業などの農業参入の妨げになっていた。特区認定で、市が認めれば農地売買が可能になった。

同市にはすでにオリックス不動産や、稲作などを手掛ける新鮮組(愛知県)などが参入を計画しているが、住友林業も同市内で林業に取り組む事業を政府に提案している。日本の農業の改革拠点になるとの期待もある。

ただ、手続きの遅れなどで積み残しになった課題も多い。

福岡市はベンチャー企業向けに解雇トラブルを未然に防ぐ相談窓口を設置予定だったが、今回の計画には入らなかった。石破地方創生相は「11月をメドに設置したい」という。養父市は農業生産法人の役員の過半を農家にする規制の緩和を目指していたが、今回の計画に間に合わなかった。民間議員は同日の会議で「特区の運営は必ずしも迅速・十分ではない」と、国の関係者を特区に常駐させる必要性を訴えた。

東京圏はさらに計画の具体化が遅れている。東京都や神奈川県の調整に時間がかかっている上、荒川区など複数の特別区が独自に政府へ特区提案を出すなど都と区の足並みの乱れも深刻だ。

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