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アートメーク被害多発 違法施術で「腫れ引かず」

針で皮膚に色素を入れ眉やアイラインを描く「アートメーク」の被害が後を絶たない。ぬれても落ちないと夏場の女性に人気だが、深刻な肌のトラブルや角膜損傷などの訴えもある。機器の無許可販売やエステサロンでの違法な施術が横行しており、警察当局は「危険で見過ごせない」と問題視し、本格的な摘発に乗り出している。

「アートメイク・特価」。東京・有明の展示場で今春開かれた美容業界関係者向け見本市。約500社が集まった会場の一角で、公然とキャッチコピーを掲げて施術用機器を並べる業者がいた。

店員は行き交う関係者に「台湾製で、針をしっかり固定できる。分からないことはいつでも聞いて」と勧め、40代前後の女性が2万3千円の「最新型」を購入した。

施術機器は原則「医療機器」で、国の許可なく販売すると薬事法違反に当たる。この業者は東京都新宿区の雑居ビルの一室に店を構えており、社長と名乗る女性は取材に対し「必要と聞いたことはあるが、取ってない」と述べ、無許可を認めた。さらに、多くの同業者が無許可販売していることをにおわせた。

国民生活センターなどによると、アートメークは「化粧の手間が省ける」と女性に人気の一方で、被害相談は統計がある2006~11年に全国で約120件に上る。「目を痛めた」「肌の腫れが引かない」など、重症化したケースもある。

針で体を傷つけるのは医療行為で、エステでの施術は医師法違反にあたる。警察庁のデータによると、10年から4年間に各地の警察が同法違反容疑で摘発したエステ経営者らは38人。10年の4人に対し、昨年は18人と毎年増加しており、警察幹部は「機器の使い方がおぼつかないような者が施術をしているケースもある。摘発は氷山の一角だ」と指摘する。

埼玉県警は5月、熊本県の無許可の機器販売業者を薬事法違反容疑で逮捕した。インターネットを使い、全国の74人に売りさばいていたといい、機器販売業者の立件は過去3例目だった。警察幹部は「利用者も危険性を認識してほしい」と警鐘を鳴らし、国民生活センターは「どうしても施術を受けたい人は医療機関へ」と呼び掛けている。〔共同〕

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