福邦銀、Tポイントと提携 利用情報を商品提案に活用

2017/9/30 7:01
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福邦銀行(福井市)は29日、小売店など全国の加盟店で使える共通ポイント「Tポイント」を手掛けるTポイント・ジャパン(東京・港)と業務提携した。Tカードの利用履歴をビッグデータとして収集する同社から顧客情報の分析結果を受け取り、金融商品の提案などに役立てる。年内を目標に本格運用する方針で、全国初の取り組みとなる。

Tポイント・ジャパンのデータベース(T-DB)には、全国の加盟者から集まる利用履歴が蓄積されている。福邦銀はこの中から福井県内を中心にした利用履歴について、居住エリアや年代、趣味趣向ごとなどに分類された結果を受け取る。

例えば、福井市のある地域に住む30代男性の多くが車関係の雑誌をよく購入していると分かれば、福邦銀が30代の顧客群に向けてカーローンを提案するといった使い方を想定。新たな商品の開発にも活用する。

また、リース事業を手掛けるクォードコーポレーション(福井市)とも加盟店の開拓で連携する。福邦銀が紹介した事業者をクォード社が仲介し、Tポイントに加盟する流れとなる。

福邦銀との取引が多い県内の中小事業者は、ノウハウや経営資源の不足からポイントカードを導入できないケースが多い。加盟すれば顧客の利便性が向上、売上高の増加が期待できるほか、T-DBの購買データをクォードを通じて得ることで経営戦略や商品開発に生かせる。福邦銀は中小事業者の活性化を後押しし、取引拡大につなげる。

福邦銀は顧客への金融商品提案サービスに先駆けて、10月1日から毎月の給与振込や住宅ローンの借り入れなどの契約者に対して、規約期間中に一定のTポイントを付与するサービスを開始する。希望者はTカードの番号を福邦銀のホームページから登録すると利用できるようになる。

福邦銀は福井県の第二地銀だが、県内シェアが福井信用金庫より小さい。人口減や日銀のマイナス金利政策で経営環境が厳しさを増す中、生き残りには変革が欠かせない。9月に金融庁に承認された18年3月期から3カ年の第4次「経営強化計画」に沿って営業体制の見直しに着手するなど、顧客満足度を高める取り組みを模索する中で、今回の提携に至った。

渡辺健雄頭取はリレーションシップバンキング(地域密着型金融)をどのような形で実現し、他行との違いを打ち出すかが課題だと捉えており、29日の提携発表会見で、「(今回の提携は)地域密着型のまさにど真ん中だ」と意気込んだ。

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