2018年6月18日(月)

中国、新エネ車19年に10% メーカー対象、製造販売で義務付け

2017/9/29 1:44
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 【重慶=多部田俊輔】中国政府は28日、2019年に自動車メーカーに10%の新エネルギー車(NEV)の製造・販売を義務付ける規則を導入すると発表した。ガソリン車やディーゼル車の製造・販売を禁止する検討にも着手しており、新規則で電気自動車(EV)を中心とするNEVの普及を後押しする。世界最大の中国市場で、日米欧の自動車大手のNEV対応が加速しそうだ。

 工業情報化省、財政省、商務省などが発表した規則によると、中国で年3万台以上の乗用車を製造したり、輸入販売したりするメーカーが対象。すべての生産販売台数のうち、一定比率のEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)で構成されるNEVの製造・販売が義務付けられる。

 一定比率は19年が10%で、20年が12%と明記した。事前に明らかになっていた規則案では18年に8%と記載されていたが、規則では削られた。日米欧の自動車メーカー大手やドイツ政府がEVの開発が間に合わないとして実施延期を求めたため、中国政府が譲歩した。

 NEVの製造・販売義務付け比率を達成できない企業は、EVやPHVを義務付け比率よりも多く販売した企業から「NEVクレジット」とよばれる権利を購入しなければならない罰則がかかる。NEVを中心とするメーカーは権利売却で得た資金で、新車の開発や製造販売に力を入れることができる。

 一定比率を達成できない場合は、NEVクレジットの購入負担がかかるほか、翌年の製造販売台数で制限を受けるとの見方もある。ただ、義務付けが18年から19年に延期されたうえ、19年に達成できない場合でも20年に繰り越して相殺できるため、メーカー側には余裕ができた。

 中国政府はこれまでNEVの普及を後押しするため、最大で1台当たり100万円程度の補助金を支給する手法をとってきたが、なかなか普及は進まない。16年のNEVの販売台数はバスなど商用車も含め50万台にとどまっており、全体の2%に満たないのが実態だ。

 そのため、中国政府は補助金制度の代わりに、メーカーに一定のNEVの製造販売を義務付ける仕組みを導入する計画を打ち出していた。今回の新規則をテコに、25年に3500万台と予測する新車販売台数のうち、20%の700万台をNEVが占めることを目指すとしている。

 中国政府は、世界大手によるNEVの中国での現地生産を加速するため、これまで中国では2社しか認められなかった自動車の製造販売合弁について3社目を認める方針を打ち出した。さらに、NEVに限っては、現在は必須である中国企業との合弁を組まなくても現地生産できる方向で検討していることも明らかにした。

 既に独フォルクスワーゲン(VW)と米フォード・モーターが3社目の合弁設立で合意しており、早期の現地製造をめざす。米テスラも現地生産を検討している。世界最大の中国市場がEVの普及にカジをきるなか、日本勢を含めた世界自動車大手のEVへの取り組みがさらに加速するのは確実だ。

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