東芝、日米韓連合に売却決議 半導体2兆円「近日中に契約」

2017/9/21 1:29
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 東芝は20日、半導体メモリー子会社「東芝メモリ」売却に向けて、米投資会社のベインキャピタルが中心の「日米韓連合」と株式譲渡契約を結ぶことを決議したと発表した。「近日中」に契約を締結するとしている。買収総額は2兆円で、契約が完了すれば懸案の債務超過の解消へ前進する。昨年末に米原子力事業の巨額損失が発覚して以来、揺れ続けた東芝の経営再建は大きな転機を迎えた。

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 東芝は20日午前に開いた取締役会で、日米韓連合と売却契約を結ぶことを決議した。資金拠出の構成などを固めて、日米韓連合と近日中の契約締結を目指す。東芝も特別目的会社を通じて3505億円を再出資し、東芝メモリは東芝の子会社から持ち分法適用会社となる見通しだ。

 日米韓連合は東芝のメモリー子会社「東芝メモリ」を総額2兆円で買収する方針だ。東芝のほか、東芝メモリの取引先であるHOYAも出資する方向で詰めており、買収時には東芝とHOYAなど日本企業勢が50%超の議決権を握る見通しだ。将来的には産業革新機構と日本政策投資銀行も連合に加わる。

 ベインの提案では、アップルやデルなど米IT(情報技術)大手4社が議決権のない優先株などのかたちで4千億円程度の資金を出す。今後4社との協議次第では米IT大手の顔ぶれが変わる可能性もある。

 ベインと韓国のメモリー大手、SKハイニックスも普通株と融資などあわせて約6千億円を拠出する。各社とは連合の構成や資金負担を巡って大筋合意したもようで、詰めの協議を進めて契約締結を急ぐ。主取引銀行は6千億円程度を融資する。

 東芝は10月下旬に開く臨時株主総会で正式決議し、各国の競争法など必要な手続きを経て2018年3月末までに売却を完了する計画だ。日米韓連合と最終合意できれば、財務悪化に苦しむ東芝の再建が大きく進むことになる。

 昨年12月に米原発子会社ウエスチングハウス(WH)で巨額損失が発覚し、東芝は総額1兆円を超す損失計上を迫られた。17年3月末には5529億円の債務超過に陥っており、上場を維持するには18年3月末までに大幅な資本増強が急務となっている。

 東芝メモリの売却を巡っては、合弁先の米ウエスタンデジタル(WD)が第三者への売却差し止めを求めて国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てている。東芝は「株式譲渡契約は売却差し止め請求が認められた場合でも履行されることを前提としている」としており、日米韓連合は係争が続いた場合でも入金する方針だ。

 売却を完了できれば期末には株主資本で約7400億円の押し上げ効果を見込め、債務超過状態を解消できる見通しとしている。

 並行して進めてきたWDと米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の陣営、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の陣営との交渉は打ち切る。債務超過解消に向けて、合意見通しが立つ日米韓連合を買い手として選んだ。ただWDは反発を強めており、対立姿勢を強める公算が大きい。

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