プロ野球

逆風順風 「言葉のファインプレー」

2017/9/21 1:13
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「今季はもうずっと抑えでいくぞ」。DeNAのアレックス・ラミレス監督が、山崎康晃にそんな言葉をかけたのは7月30日の巨人戦、8月2日の中日戦と、連続して抑えに失敗した直後だったという。

山崎康としては一番落ち込んでいるとき。そういうタイミングで、失敗しても俺はおまえを信用している、だからこのまま頑張ってくれ、と言ってくれるのだから、選手としては熱くなる。

抑えからの配置換えはしない、ということは重責から逃がさないよ、という意味でもある。決して甘いだけではないのだが、その後の山崎康の吹っ切れたような快投をみると、魔法の言葉になったのは間違いない。

リーグ連覇を決めた広島でも、ちょくちょく魔法のささやきがあったらしい。7月10日の対DeNA戦、2-1の八回。相手を突き放す貴重な追加点が、松山竜平への石井琢朗打撃コーチの一言から生まれた。

場面は無死二塁。「積極的に、得意なセカンドゴロを打ってこい」と言われた松山は「あれで楽に打席に立てた」といい、中越えの三塁打。二ゴロどころか、走者を迎え入れる殊勲打となった。

ここは走者が三塁に進めばOK、それなら松山が凡退するパターンである二ゴロで十分だろう、という「いじり」によって肩の力が抜けた。見事な言葉のファインプレーだった。

プロ9年目の今季、巨人から日本ハムに移籍して花を咲かせつつある大田泰示。自身初の1試合2本塁打をマークしたのは5月12日、東京ドームでのロッテ戦だった。

悔しい思い出の残る古巣のグラウンドを踏みしめ、ただならぬ様子の大田に、栗山英樹監督は「力むだろうけれど、ちょっとだけ力を抜いてね」との言葉をかけた。これが妙薬となった。

いい例ばかりを並べたが、監督やコーチの不用意な一言が選手を腐らすこともある。シーズン終盤の戦いから、クライマックス・シリーズ、日本シリーズへ。一つ一つのプレーが重みを増し、一言一言が重くなってくる。(篠山正幸)

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