2019年4月23日(火)

トヨタ、スポーツ車「GR」に統一 9車種投入、専門店も

2017/9/19 23:42
保存
共有
印刷
その他

トヨタ自動車は19日、スポーツカーの新ブランド「GR」を発表した。2018年春までに9車種11モデルを投入し、新たに専門店を立ち上げる。モータースポーツで培った技術を効率的に量産車に反映させるために開発組織も改めた。「走り」を前面に打ち出すことで若者を中心に新たな需要を開拓し、米テスラなど台頭する新興勢力にも対抗する。

トヨタ車は環境性能や品質面で高く評価されている一方、走行性能の面でブランドイメージはそれほど高くない。これまでも既存車種を改良したスポーツ仕様車を投入してきたが、企画や開発などの機能が複数の部署にまたがるなど一貫したブランド戦略を打ち出すことが難しかった。

今後は「GR」ブランドに統一し、エンジンの性能を高めた「GRMN」を頂点に「GR」「GR SPORT」という3つのラインを設ける。「80年の歴史を迎えるトヨタが改めて面白いクルマをつくれることを示したい」。同日の発表会で豊田章男社長はこう力を込めた。

19日に「ヴィッツ」や「プリウスPHV」などのスポーツ仕様車を計7モデル発売した。18年春までに4モデルを追加し、国内で月2000台程度の販売を計画する。スポーツ仕様のある車種では全体の2割を新ブランドで販売し、5年以内に年間5万台規模への成長を目指す。スポーツカーに特化した販売店「GRガレージ」も今年度中に39カ所開く計画だ。

トヨタがスポーツカーを通じてブランドの再構築に乗り出すのは、競争環境が大きく変わっているためだ。電気自動車(EV)メーカーのテスラは先進的なイメージの構築に成功し、同社初の量産型EV「モデル3」は約50万台の受注を獲得している。

EVなど電動車ではメーカーごとの特長を出しにくいともされ、車を複数の人が共用するシェアリングサービスが普及すれば、車にこだわりを持つ消費者が減る可能性がある。欧州系コンサルティング会社ローランド・ベルガーの貝瀬斉パートナーは「メーカーは自社の競争軸をどこに定めるのかが重要になる」と指摘する。

そのため自動車メーカーの間ではスポーツカーをブランド戦略に活用する事例が増えている。

日産自動車は量販車をレース仕様にした「NISMO(ニスモ)」ブランドの車種を22年をメドに2倍以上にする計画だ。独ダイムラーも運動性能を高めた高級スポーツ車を「メルセデスAMG」のブランドで手掛けており、年間販売が10万台規模にまで拡大している。

トヨタも新たなファン層の獲得などを狙い、モータースポーツ活動を強化してきた。17年にはモータースポーツの最高峰とされるWRC(世界ラリー選手権)に18年ぶりに復帰した。

今春にはモータースポーツの統括部門を社内カンパニーに引き上げ、商品企画や設計、開発、生産準備などの機能を集約。専用プラットホーム(車台)を使った車種の投入も検討している。新カンパニーは200人強で社内カンパニーで最も小さい。開発期間の短縮などを追求して量産車の開発に生かし、モータースポーツを「収益もあげて永続的な活動にする」(友山茂樹専務役員)狙いがある。

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報