首都圏新築マンション 年収の10.68倍

2017/8/31 7:00
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2016年の首都圏の新築マンションの平均販売価格はサラリーマンの年収の10.68倍。調査会社の東京カンテイ(東京・品川)の集計でこんな結果が明らかになった。なお高水準といえるが、5年ぶりに低下した。年収が増えていることに加え、マンションの割高感から千葉や埼玉などで価格を抑えた物件が増えているという。

70平方メートル換算のマンション販売価格を、県民経済計算を基に推計した雇用者1人あたりの平均年収で割って算出した。16年の首都圏の新築マンション価格(70平方メートル換算)は5511万円と前年比で2%下がった。一方、首都圏の雇用者の平均年収は516万円と同1%上昇。この結果、年収倍率は0.31ポイント下がった。

販売価格が下がったのは千葉県や埼玉県だ。特に千葉は千葉市内や柏、松戸などで値ごろな大型物件の供給が進み、平均価格が10%超下がった。

都内は一等地の億ションや23区の高額物件が供給の大半を占め、16年の販売価格も2.5%上昇し、年収倍率も11.46倍と上昇している。ただ足元では低下の兆しもある。カンテイの高橋雅之主任研究員は「従来の価格では売れず、1割程度価格を下げて売る物件も出始めている」と指摘する。

一方、16年の首都圏の中古マンション(築10年)の年収倍率は7.13倍と0.44ポイント上がった。7倍台は23年ぶりの水準。販売価格が8%上がったことが主因だ。都内は9.13倍と全国で最も高く、神奈川県は7.65倍と3番目に高かった。高橋主任研究員は「一次取得層が新築から中古に流れ、販売価格が上がった」とみる。

かつて政府は年収の5倍で大都市圏の住宅を買えるようにする目標を掲げ、92年に閣議決定した。ただマンション価格の年収倍率は5倍を大きく超えて推移する。高橋主任研究員は「7~8倍まで一気に下がることは期待できないが、価格の調整局面に入りじわじわと年収倍率も下がる」とみている。

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