2018年11月17日(土)

山形・米沢 目指せIT集積地 AI企業が進出へ

2017/8/29 7:01
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山形県米沢市を「日本のシリコンバレー」にしようという動きが加速してきた。ノートパソコンなど電機のハード中心の産業構造で収益力が低下していた同市に、初のソフト系として人工知能(AI)を使って最適な広告を配信する企業が10月にも進出する。山形銀行はファンドを通じて資金供給することで、事業展開を後押しする。

新たに進出するのは広告配信のスリーアイズ(東京・台東)。AIを使って読者が閲覧しているウェブサイトの文脈を解析し、それに沿った広告を配信するサービスを手がける。10月にも米沢市にR&D(研究・開発)センターを設立し、本社も東京・秋葉原から移転する計画だ。

同社はNECパーソナルコンピュータ(NECPC)と米SRIインターナショナルが共同開発した、日本語コンテンツの内容を理解するAIを使う。

従来のウェブ広告は「クッキー」と呼ばれるネット履歴をもとに広告を表示しているが、関連性の低い広告が表示されるケースが多いなどの課題があった。AIを使うことでそうしたことを減らし、広告のクリック率が約3倍に向上してネットショップの購入率も3%以上と検索連動型広告よりも高いという。

スリーアイズは山形大工学部などとも協力体制を構築する。データの分析・活用などを手がける「データサイエンス」や、大量のデータの中から有用なものを見つけだす「データマイニング」分野でも研究開発などを進めていく考えだ。ノートパソコンやテレビ、有機ELなどハード中心だった米沢でソフト産業も集積させるため、同社を「第1号として、起爆剤になるよう育成する」(小野寺忠司山形大国際事業化研究センター長)方針だ。

事業立ち上げを支援するため、山形銀はベンチャーキャピタルの野村リサーチ・アンド・アドバイザリー(東京・千代田)と組成する「やまがた地域成長ファンド」を活用して資金を供給する。山形県が進める、AIやあらゆるモノがネットにつながるIoT振興にもつなげる狙いだ。スリーアイズには5000万円を投資した。

地元ではNPO法人のワイ・リサーチ・イノベーション(YRI)が2014年に発足。産学官連携や関連企業間での共同事業などを通じ、シリコンバレー化を促している。

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