キュウリなど5品目で小売価格上昇 農水省調べ、平年比でも高く
農林水産省が23日発表した食品価格動向調査(8月14~16日、全国平均)によると、調査対象の野菜5品目全ての小売価格が前週比で値上がりした。キュウリ、キャベツ、トマトの3品目は平年(過去5年平均)に比べても高い。8月以降の日照不足で野菜の卸値は全体的に高止まりしており、店頭価格にも波及した。
キュウリは1キロ560円と前週に比べ19%上昇した。平年比では14%高い。JA夢みなみ(福島県須賀川市)によると「日照不足で病害が散見される」。徐々に出荷量が落ち込む可能性があり、JA職員が農家を回り病害を防ぐ育て方を指導している。
キャベツは1キロ155円と前週から26%値上がりした。平年に比べると4%高い。JA嬬恋村(群馬県嬬恋村)によると「出荷量は平年並みだが小玉傾向」という。トマトも前週から12%高の1キロ647円。北海道などの産地で色づきが遅れており、平年比では13%高い。
レタスは同387円と前週比14%上昇した。タマネギは同255円と前週に比べ1%高かった。今週に入り東日本では晴天が続く。東京・大田の青果卸からは「天候が回復すれば卸値が下がる品目も出てきそうだ」との声も聞かれる。