/

地域おこし先進事例の研究所 鹿児島相互信金、慶大SFC研と連携

鹿児島相互信用金庫(鹿児島市)は地域活性化の先進事例を研究し、実践につなげるシンクタンクを設けた。慶応義塾大学SFC研究所(神奈川県藤沢市)と組み、大学院生を研究員として受け入れる。こうした体制を整えるのは全国の信金でも珍しいという。同信金は地域に根ざした経営に力を入れてきたが、専門組織を持つことで取り組みを一段と強化する。

連携協定の覚書の締結式で握手する鹿児島相互信金の稲葉理事長(右)と慶応大の玉村教授(23日、鹿児島市)

「『超地域密着』の経営を飛躍させる新しいエンジンだ」。同信金の稲葉直寿理事長は「そうしん地域おこし研究所」の狙いを説明する。発足は7月24日付。梶原隆夫常務理事が所長に就き、客員研究員に県内自治体の活性化で連携する鹿児島国際大学の菊地裕幸教授、鹿児島県長島町地方創生統括監の土井隆氏を招いた。研究総括の顧問に慶大の玉村雅敏教授を迎え、同信金の支店長も研究員に順次、起用する。

副題としてうたうのが「かごしまから地域の未来を切り拓く実践型研究所」。地域の困りごとや課題・悩みを解決する研究に取り組み、課題を収益の出る事業へと転換。地域・企業・信金の「三方よし」を実現し、CSV(共有価値の創造)を追求する。将来の株式会社化も視野に入れる。

体制充実のため、同信金とSFC研究所は23日に連携協力に関する覚書を結んだ。慶大大学院政策・メディア研究科に籍を置きながら、県内各地で活動する「地域おこし研究員」を募集する。

同信金は2017年3月末の預積金残高が5476億円と九州の信金で2番目に多い。預貸率(預積金残高に対する貸出金残高の比率)も約69%と高水準。稲葉理事長は「信金は地域と運命共同体」とかねて明言しており、今後もCSV経営を徹底する。2018年度からの新たな3カ年計画でも柱に据える方針だ。

同信金は長島町やSFC研究所社会イノベーション・ラボと共同で「ぶり奨学プログラム」を開発・実現した実績がある。同信金の研究所では空き家対策などで新たな仕組みを開発。県内各地で生かし、全国規模で信金の経営や地方創生にも活用してもらう考えだ。玉村教授は「今までになかったスタイルで地域を支援し金融機関の事業も生まれる協業モデルを作れると思う」と話す。(鹿児島支局長 松尾哲司)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

業界:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン