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28日から柔道世界選手権 新ルール、日本の戦略左右?

2017/8/21 23:47
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 柔道の世界選手権が28日からブダペストで開幕する。技のポイントを「一本」「技あり」に限定するなど、国際柔道連盟(IJF)が昨年12月に発表したルール改定後初めて世界トップが集う大会になる。日本にとっては東京五輪に向けての「スタートダッシュ」(男子の井上康生監督)となるのはもちろん、新ルール下の戦い方や勢力図を見極める舞台にもなる。

 新ルールは「有効」廃止のほか、男子の試合時間が5分から4分に短縮。本戦で与えられた「指導」の数だけでは勝敗を決せず、時間無制限の延長戦で決着をつける。リネール(フランス)が指導1つ差で原沢久喜(日本中央競馬会)を下し、物議を醸したリオデジャネイロ五輪100キロ超級決勝のようなケースも、今後は延長に持ち込まれる。

 技あり2つによる「合わせ技一本」も廃止。しっかり組んで一本を取りにいく日本柔道にとって、改定は有利に働くというのが国内関係者の大方の見方だった。だが、国際大会を重ねるうち、そう言い切れない現実も浮かび上がってきている。

 男子100キロ級代表でリオ五輪銅メダルの羽賀龍之介(旭化成)は、五輪後初の国際大会だった7月のグランプリ中国大会で、海外勢のペース配分の変化を感じた。「最初から百二十パーセントでくる選手が多い」。試合時間短縮でスタミナ配分への意識が薄れたためだ。

 優勝したものの、序盤に指導を受けがちだったと反省。今は「最初の組み手からトップスピードで入る」と意識を変えた。スタミナに自信のある日本選手は、相手をばてさせて中盤以降に仕留めるのが勝ちパターンだったが、悠長に構えていてはパワー型の欧米選手に押し込まれかねない。団体戦代表の73キロ級・中矢力(ALSOK)も「スタミナより地力のある選手が勝ち上がる。その意味では外国選手に有利」と話す。

 戦い方については各国とも試行錯誤の段階にある。「奇襲技(の使い方)を研究してきている国もある。一つ一つ見ながらやっている」と井上監督。ある関係者は「間合いの取り合いなど、武道の意識が高い日本なら指導が与えられない攻防でも、競技性を重視する海外では技が出なければ指導が出がちだ」と話す。

 「寝技」の重要性も叫ばれている。すぐに「待て」がかからず、審判が攻防を見極める時間が延びている。女子は5月の強化合宿でブラジリアン柔術の講師を招くなど引き出しを増やしてきた。「立ち技から寝技の移行もカギ」と増地克之監督は話す。

 IJFは世界選手権までを試行期間とし、修正点を検証する。有効がなくなり、「技ありの範囲が広すぎる」との声も上がるが、五輪競技全般でエンターテインメント性の追求が進む。わかりやすさを狙った改正の方向は変わらないだろう。東京五輪を見据え、日本としても戦いの肝をつかみたい。(西堀卓司)

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