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中日・岩瀬、最多登板記録更新 失敗を背負い続ける強さ

中日・岩瀬仁紀が米田哲也さん(阪急=現オリックスなど)の通算最多登板回数を抜いた。驚くべきは抑えという重責を担って投げ続けてきた精神のタフネスぶりだろう。

毎日体調を整え、スタンバイし続けるだけでも大変なのに、失敗したら、自分一人の負けでは済まないのが抑えのつらさ。先発の白星、中継ぎの労苦、それらの全てが一瞬で吹き飛ぶ。

岩瀬は酒を飲まない。連日の登板に備え、体調を維持するには飲まないに越したことはない、という理由で入団時のコーチだった山田久志さんが救援にしたという話もあるくらいで、つらいときに逃げ込むものがない。

ではどうやって気持ちを切り替えているのか。2014年、前人未到の400セーブを達成した際に聞いたところ、何と「切り替えることはできない」とのことだった。それどころか、失敗を長く引きずることもある、と話した。

「抑えたことは覚えていないが打たれたことは覚えている。何回もなぜあのときこうしたんだろう、と。結局は結果がすべてのポジション。答えは結果が語ることなので」

野球で受けた傷は野球で癒やすしかなく、やられたら、やりかえすしかないという。だから、打たれたら1年後にしか挽回の機会が回ってこないセ・パ交流戦はきついのだ、と。

悔しさを持っていないと先に進めない、とも岩瀬は言った。失敗を引きずる生き方もある、ということだろうか。

好調の西武に欠かせない役者となった新人、源田壮亮が面白いことを言った。守備のミスのあとに殊勲打を放ったことがあった。あれで挽回できたかと問うと「いや(打撃と)守備は違うことなんで。ミスは結構引きずってます」。

打撃と守備の間にはっきり線を引き、失策をしても打ったからまあいいか、では済まさない。自己に対するこの厳しさ。引きずり続けることを飛躍のバネにしているのだろうが、並の心臓では落ち込んでそれっきり、となりかねない。強さを持った人でないと選べない道だ。

(篠山正幸)

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