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ダニ感染症、最多の勢い 日本紅斑熱すでに100人超す

野山にいるマダニにかまれてうつる感染症の患者数が増えている。今年に入り、発熱が特徴の「日本紅斑熱」は100人を超え、過去最多だった昨年を上回る勢い。致死率の高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」も、7月下旬時点としてはこれまでで最も多い。夏休みで野外での活動が多くなる中、森や草むらに入る際には、肌の露出を減らすよう専門家は注意を呼び掛けている。

日本紅斑熱はマダニにいる細菌の一種が原因で起きる。主な症状は発熱や発疹で、重症化した場合、手足が壊死(えし)した例もあるほか、年間数人が死亡している。

患者は増加傾向にあり、昨年は276人と1999年以降で最も多くなった。今年の患者数は7月23日までに118人となり、昨年の同時期を上回っている。地域別では西日本が多いが、最近は青森や新潟、栃木など東日本でも確認され、感染地域が拡大している。

報告の増加について、マダニの分布域が広がっている可能性があるとの指摘がある。例年、夏から秋にかけて患者が増えるため警戒が必要だ。

2013年に国内初の患者が確認されたSFTSもマダニが媒介する。ペットや野生動物も感染し、今年7月には、野良猫にかまれて感染したとみられる50代の女性が昨年、SFTSで死亡していたことが判明した。毎年60人前後の患者が発生、今年はすでに51人に上る。

東北地方を中心に時折死者をもたらすツツガムシ病はダニの一種ツツガムシが媒介する感染症で、年間400~500人の患者が出ている。

対策は、ダニにかまれないことが重要だ。野山や畑に行くときには、長袖や長ズボンを着用し、虫よけを使うとよい。帰宅後に入浴して洗い流すことも有効だという。

紅斑熱やツツガムシ病には抗菌薬が効くが、かまれても気付かないこともある。国立感染症研究所の安藤秀二室長は「野山に行った後に熱が出たら、我慢せずにすぐに病院に行ってほしい」としている。

 ▼マダニが媒介する感染症 マダニはさまざまな病原体を保有する。重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はウイルスが原因の病気で、致死率が高いのが特徴。国内では約2割に上る。日本紅斑熱は発熱や発疹を伴う。また最近では、ダニ媒介脳炎による死亡例も確認されたほか、クリミア・コンゴ出血熱は危険性が極めて高い1類感染症に指定されている。マダニは野外に生息し、野山のほか畑やあぜ道にもいる。住宅内にいるダニとは種類が異なる。世界に800種類以上おり、日本には47種類が生息しているとされる。

〔共同〕

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