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阪急、沿線の空き家再生 リノベ大手と提携し賃貸に
サイト紹介で入居確保

2017/8/3 6:00
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 阪急阪神ホールディングス(HD)傘下の阪急不動産は、住宅リノベーション会社のハプティック(東京・渋谷)と業務提携する。阪急不動産が空き家のオーナーを募り、ハプティックが物件を改修して専用サイトを通じて賃貸物件として貸し出す。大阪は空き家率が全国平均を上回るなど、関西でも空き家問題が広がっている。阪急電鉄や阪神電鉄の沿線を中心に新たな住民を呼び込んで空き家の解消につなげ、沿線価値を高める。

シンプルで飽きのこないデザインは若い世代に人気(大阪府豊中市の改修1号物件)

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 ハプティックは改修施工が年間500件を超す業界大手。リフォームの設計施工から独自の賃貸物件仲介サイト「goodroom」を使った入居者の確保まで手掛ける。改修後の部屋のイメージを同サイトの類似例で確認できるため、工事完了前に入居の申し込みが多数あるのが特徴だ。

 阪急不動産はハプティックの機能を使い、改修工事と同時に入居者を募集する「賃貸リノベーションパッケージ」を共同開発した。事前に入居者を一定数確保できるため「空室のままで投資回収ができない」といったオーナーの不安が少なくて済む利点がある。

 阪急不動産は2016年に空き家所有者の相談に乗るサービス「阪急の空家サポート」を始めた。今回の提携で機能を拡充し、より多くの空き家活用を促す。今後、年間50件の施工を目指す。

 提携に伴い阪急不動産は空き家オーナーをハプティックに紹介することで手数料を得られる。だが提携の狙いは手数料だけではない。住宅は売買時以外に顧客と接点を持つ機会が少ない。新サービスを通じてオーナーや入居者との接点を広げ、分譲マンションなどを提案できるようになる効果が大きい。

 人口減少時代に突入し、沿線住民をいかに増やすかが鉄道各社の大きな経営課題となっている。阪急不動産は小田急電鉄などと首都圏の電鉄沿線で実績を積むハプティックと組むことで空き家対策を加速する。

 他の関西鉄道系各社も空き家対策に乗り出している。近鉄グループHDは傘下の近鉄不動産を通じて近鉄沿線の空き家管理サービスを6月に拡充した。敷地の巡回に加え、月に一度建物内の通風・通水や床下の不具合なども点検する。京阪HD傘下の京阪電鉄不動産(大阪市)は移住・住みかえ支援機構の「マイホーム借上げ」制度を利用した賃貸サービスを用意している。

■大阪の空き家68万戸

 総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2013年の国内の空き家数は820万戸、総住宅数に占める空き家率は13.5%といずれも過去最高だった。大阪では空き家数が68万戸と5年前より9%(全国は8%)増え、空き家率は14.8%と全国平均を上回った。

 野村総合研究所は、建物の取り壊しや有効活用が進まなければ33年には全国で空き家数が2170万戸、空き家率が30.4%に達すると予測する。関西も同じ傾向にあるとみられ、関西各社は今後さらなる空き家対策が必要になりそうだ。

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