任天堂、スマホ向けは減速 薄れる「ポケGO」効果
任天堂はゲーム機が好調の半面、スマートフォン(スマホ)向けゲームは減速した。同社は2016年12月、17年2月に相次いで新ゲームの配信を始めた。スマホゲームを含む分野の売上高は前年同期比で5.5倍の90億円だったが、17年1~3月の135億円からは減った。
16年7月に発売し、爆発的ヒットとなった「ポケモンGO」の効果も薄まった。開発を手がけた持ち分法適用会社「ポケモン」(東京・港)への投資利益を通じて任天堂の収益に寄与する。4~6月期の利益への貢献は30億円程度で、発売直後の16年7~9月期の100億円程度を下回った。
自社開発のスマホゲームは年2~3本発売する方針だが、今期分の発売時期は未定だ。前期中に発売するとしていた「どうぶつの森」シリーズも今期中の発売に延期した。
ただ任天堂のスマホゲーム戦略はキャラクターの認知度を高め、ゲーム機の購入へ誘導する側面が強い。「ゲーム機の発売周期の端境期に収益を安定させる狙いがある」(楽天証券経済研究所の今中能夫氏)との声もあり、長期の目線で収益源に育てようとしている。
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