北海道の3信組が包括連携協定 マッチングや協調融資
北央信用組合(札幌市)と札幌中央信用組合(同)、空知商工信用組合(美唄市)は25日、連携協力協定を結んだ。3信組で共通の新商品の販売や協調融資に取り組み、新たな顧客の開拓や取引先企業の販路拡大を支援する。各信組の営業エリアを超えたビジネスマッチングや起業家を対象にしたイベントも10月に実施する。
3信組と全国信用協同組合連合会は同日、札幌市内で会見。全信組連の内藤純一理事長は「信組が持つ力を十分発揮することが、地域活性化につながる」と連携への期待を示した。
札幌中央信組の浅山広司理事長は、今回の連携は「合併を視野に入れたものではない」とした上で、道内各地で人口減少が深刻なことから「マーケットが縮小する中、規模縮小を考えなくてはならない。その中でリスク耐性の高い企業体をつくることが必要だ」との見方を示した。
3信組が連携を進める背景には、長引くマイナス金利により貸出金利が低迷し、融資が振るわないこともある。北央信組の林伸幸理事長は「資金利益の確保が難しくなっている」と危機感を示す。
道内信組の17年3月期決算では、本業のもうけを示す実質業務純益が7信組中3信組で減少した。経営環境が厳しさを増す中、各信組が持つノウハウや顧客のネットワークを共有することで収益源を開拓する。
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