2019年7月20日(土)

薬のネット販売、一部規制は合憲 地裁判決で対面の必要性指摘

2017/7/19 1:00
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一部医薬品のインターネット販売を禁じる旧薬事法が憲法違反だとして、ネット通販を手掛ける楽天子会社(福岡市)が国に販売規制の取り消しを求めた訴訟の判決が18日、東京地裁であった。谷口豊裁判長は「規制には相応の合理性がある」とし、楽天子会社の請求を退けた。

2014年施行の改正薬事法(現医薬品医療機器法)は、処方箋が不要な一般用医薬品(大衆薬)の一部を「要指導医薬品」と分類し、副作用のリスクなどを理由に薬剤師の対面販売を義務付けている。訴訟ではこの規制の妥当性が争点となった。判決は初の司法判断。

ネット通販各社の間では医薬品販売を強化する動きがある。ただ要指導医薬品の品目数は大衆薬全体の0.6%程度にとどまり、各社は判決の影響は軽微とみている。

谷口裁判長は判決理由で「副作用のリスクに照らせば、薬剤師の判断のもとで販売させる規制には相応の合理性がある」と対面販売の必要性を指摘。要指導医薬品の品目数が少ないことなども踏まえ、憲法の職業活動の自由には違反しないと結論づけた。

要指導医薬は、医師の処方に基づく医療用医薬品(処方薬)から大衆薬に切り替わってから原則3年程度の医薬品が該当する。厚労省によると、現在はアレルギー専用鼻炎薬「クラリチンEX」、外用鎮痛消炎剤「ロキソニンSパップ」など13品目ある。

大衆薬のネット販売を巡っては、最高裁が13年、全面禁止とした厚労省令を「違法」と判断。いったん事実上全面解禁されたが、旧薬事法の改正でネット販売の一部が規制された。

訴えていたのは楽天子会社の旧社名ケンコーコム。7月1日付で別の子会社と合併し、楽天ダイレクトとなった。

同社は「判決は承服しがたい。規制の見直しに向けた働きかけを継続する」などとするコメントを出した。

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