2019年6月19日(水)

新幹線誘致、オール四国で 4県や四経連で新組織結成

2017/7/7 6:02
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四国4県や四国経済連合会などが6日、四国新幹線の早期実現に向けて4県の官民政の連携を強めるための新組織「四国新幹線整備促進期成会」を立ち上げた。従来も誘致組織はあったが、各県ごとに構成団体の裾野を広げ、新幹線を初めて組織名に掲げた。オール四国で誘致機運を盛り上げ、人口減が進む四国にも不可欠なインフラとして必要性を訴える。

東京の経団連会館で開かれた期成会の設立総会には四経連や4県をはじめ、各県の経済同友会や商工会議所連合会、商工会連合会、観光協会、市長会、町村会、議長会など46団体が参加した。会長には四経連の千葉昭会長(四国電力会長)が就任。組織の規約案や2017年度の事業計画などについて了承した。

まず年度内に新幹線を活用した四国の地域づくりの方向性や経済・社会への波及効果について調査し、報告書としてまとめる。四国の4地銀による包括提携の枠組みを生かし、4行の系列シンクタンクでつくる「四国アライアンス地域経済研究分科会」に実務を依頼する。このほかPRビデオの作製や大型シンポジウムの開催を通じ、広く誘致活動を発信する。

四国新幹線を巡っては16年3月、国が四国圏広域地方計画で「長期的な検討課題」と初めて位置づけ、17年度予算で基本計画段階の新幹線を含む幹線鉄道のあり方という名目で調査費が計上された。こうした情勢の変化を好機とし、4県と四経連、四国商工会議所連合会が14年に設けた「四国の鉄道高速化連絡会」を改組する形で誘致活動を加速する。

設立総会後に新幹線の整備促進に向けた決起大会を開いた。地元選出の国会議員も含め約600人が参加し、四国新幹線の基本計画から整備計画への格上げに向けた調査費の18年度予算での計上や、新幹線建設予算の大幅増額を国に求める決議案を採択した。

決起大会では4県知事が「高速鉄道は世界でも標準インフラ。四国のみが空白であってはならない」(浜田恵造・香川県知事)、「地方創生にも不可欠」(飯泉嘉門・徳島県知事)、「目標達成へ今後10年に力を結集する」(中村時広・愛媛県知事)、「生産性向上が必要な人口が減少する地域こそ必要」(尾崎正直・高知県知事)などとあいさつした。

■財源などハードル高く

2016年3月に新幹線が北海道に乗り入れ、四国は日本の主要4島で唯一、新幹線の空白地域となった。4県の県庁所在地を東西、南北に結ぶ2路線の基本計画が1973年に定められたまま塩漬けとなっており、整備計画への格上げに向けた早期の調査費計上が期成会の目標となる。

ただ、概算事業費で1.5兆円を上回る基本計画は国の厳しい財政状況もあり実現が厳しい。岡山から新幹線規格の瀬戸大橋経由で引き込み、段階的に各県庁所在地につなげる瀬戸大橋ルートにまずは焦点を当てて建設費の抑制をアピールするなど、全国的な共感を得るためには誘致活動の練り直しが課題だ。

大動脈である新幹線ネットワークから取り残されたままでは在来線の衰退に拍車がかかるとJR四国は危機感を強める。北陸新幹線も整備計画決定から開通までに40年以上の歳月がかかった。四国の未来に新幹線が必要不可欠な存在であると地域住民に広く理解してもらえるかも、息の長い誘致運動を盛り上げていく上でカギとなる。

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