2019年6月27日(木)

ふるさと納税寄付額、長野県伊那市が全国2位

2017/7/5 7:01
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総務省が4日発表した2016年度のふるさと納税寄付額によると、伊那市への寄付は15年度に比べ2.8倍の72億469万円と全国で2番目に多かった。県と市町村への寄付額の合計は190億97万円と全国で4番目だった。ただ総務省が求める返礼品の見直しに市町村が応じたため、17年度の受け入れ額は大幅に減りそうだ。

伊那市の白鳥孝市長は総務省の発表を受け「全国の皆様からご支援いただいたことに感謝申し上げます。今後は『モノ』から『コト』へのシフトを意識しながら特色ある返礼品を提供して参ります」とのコメントを発表した。

県内では2番目に寄付を集めたのは小谷村(全国12位)で27億6200万円。飯山市の11億100万円、安曇野市の8億1400万円と続いた。県内合計で16年度の県税収入の8%が県や市町村に寄付された格好だ。

上位自治体は高額寄付が多い。背景には県内市町村が高額寄付者に有利な返礼品を盛り込んできたことがある。県と市町村の合計でみると、1件あたりの寄付額は東京都、神奈川県、滋賀県に次ぎ4番目に高い4万1900円だ。

伊那市は30万円以上の寄付で4Kテレビを返礼していた。諏訪市は100万円程度の寄付で腕時計を返礼。こうした返礼品目当ての寄付が1件あたりの寄付額を押し上げていた。

1件あたりの寄付額が10万円を超えた地域は伊那市や諏訪市、安曇野市など中南信の工業地域が目立つ。

一方で返礼品の無い軽井沢町も3億3800万円を集めた。大半が寄付額の95%を翌年度の補助金として指定した学校に交付する「教育応援分」で、全414件のうち375件が全寮制高校「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)」向けだという。ただこうした独自色の強い取り組みは一部自治体にとどまる。

総務省は返礼品競争を見直すため、4月に全国の市町村にふるさと納税の返礼品の見直しを要請。県内市町村は寄付額に占める返礼品の調達割合(返礼率)が3割を超える家電製品などについて見直しに動いた。

伊那市は4~5月にかけて、返礼率を3割以下にして家電製品の取り扱いをやめた。伊那市は16年度の返礼品からこうした製品を除き、新たに投入した返礼品による効果を加えないと17年度の寄付額は「(98%減の)1億3000万円になる」(企画政策課)という。

伊那市は体験型観光の返礼品を加えていく方針だが、大幅な減額は避けられない見通しだ。「もともと寄付金を当てにして予算を組んでいるわけではない」というが、膨らんだふるさと納税の反動が市町村財政に与える影響は大きそうだ。

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