佐川急便、9月にも上場 持ち株会社が東証に申請
佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは14日、東京証券取引所に上場を申請したと発表した。審査が円滑に進めば9月にも上場する。SGHDは上場で調達した資金をアジアでの物流事業の拡大などに充てるとみられる。
上場申請から承認までは通常2~3カ月程度かかる。その後、ロードショーと呼ばれる投資家説明会を数週間かけて実施し、上場する。
同業銘柄の株式市場での評価から推定すると、時価総額は3000億~4000億円規模になり、ヤマトホールディングス(9432億円)、日本通運(6956億円)に次ぐ業界3番手となる。SGHDは「上場により社会的信頼を得て優秀な人材を獲得し、アジア事業を強化したい」という。
中核事業会社の佐川急便は日立物流と資本・業務提携しており、将来的に経営統合を目指す。しかし、2016年には駐車違反の身代わり出頭で佐川急便の社員が略式起訴され、コンプライアンス上の問題が統合の障害になっているとの見方があった。上場を契機にこうした問題が解決されれば、統合に向けた話し合いに弾みがつく可能性がありそうだ。
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