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三越伊勢丹の時価総額、初めて業界首位陥落

三越伊勢丹ホールディングスが11日、百貨店業界の株式時価総額首位の座を初めてJ・フロントリテイリングに明け渡した。10日の午後1時に発表した18年3月期の減益見通しを嫌気した売りが連日で膨らみ、株価を押し下げた。市場では三越伊勢丹の構造改革の物足りなさを指摘する声が多く、株価低迷が長引く可能性もある。

三越伊勢丹の株価は11日、2営業日連続で8%安となる1060円で取引を終えた。一時は1058円まで下落し、2日連続で年初来安値を更新した。終値ベースでの時価総額は4189億円と2日間で786億円減った。三越伊勢丹の時価総額は2008年4月の経営統合以来、業界首位を守ってきたが、初めてJフロント(4362億円)に逆転された。

決算発表前は、三越伊勢丹の今期の増益転換を期待する見方が市場では多かった。訪日外国人による百貨店での消費が回復してきたことなどが背景だ。しかし、三越伊勢丹が10日に発表した今期の連結純利益見通しは前期比33%減の100億円と、市場予想(QUICKコンセンサス)の183億円を大幅に下回った。主力の百貨店事業でコストが高止まりすることが理由だ。

杉江俊彦社長は10日の記者会見で「コスト削減を最優先したい」と述べ、不採算店以外でも構造改革に踏み切る考えを示した。一方で「リストラはしない」とも述べており、市場からは「踏み込み不足」(SBI証券の藤本誠之氏)との指摘も出ている。

時価総額が初めて首位になったJフロントは、早くから百貨店に依存しない事業モデルを構築してきた。その一つが不動産事業だ。4月には森ビルなどと組み、松坂屋銀座店跡(東京・中央)に商業施設「GINZA SIX」を開業した。同施設ではテナント収入を主体とし、初年度から利益貢献する見通しだ。

三越伊勢丹の今期の純利益見通しはJフロント(265億円、国際会計基準)や高島屋(215億円)の半分以下。時価総額では3位の高島屋(3789億円)も背後に迫る。具体的な収益改善策が見えづらいこともあり「三越伊勢丹の短期間での株価の大幅な回復は厳しいだろう」(JPモルガン証券の村田大郎氏)との声もある。

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