DeNA、横浜で自動運転、市と動物園で実験

2017/4/25 7:01
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横浜市とディー・エヌ・エー(DeNA)はバスの自動運転事業に乗り出す。金沢動物園内で月内に実証実験を行い、2018年度には公道などで実施する計画だ。起伏が多い地形の横浜市は高齢者など「交通弱者」向けに地域交通の需要が大きいが、採算面で課題が多い。自動運転の事業化により、少子高齢化時代に対応した市内交通網の構築につなげる。

両者は24日、事業概要を発表した。第1弾の実証実験として27~28日、金沢動物園内で一般向けに試乗会を開く。

園内の約180メートルを実験区間に設定し、フランス製の自動運転バス「ロボットシャトル」(定員12人)を運行する。車体の四隅と上部にセンサーがあり、障害物や歩行者の飛び出しなどを検知する。最高時速40キロメートルだが、実験では時速約5キロメートルで走行する。車内には緊急時対応のスタッフ1人が同乗する。

小さな山を生かして設けた金沢動物園は場所によって高低差が80メートルに及び、丘陵地に住宅が集中している横浜市の実験を行うのに適しているという。17年度中は金沢動物園など公道以外の場所で実験を実施。18年度には公道でスタッフ同乗の自動運転実験、19年度には公道で無人の自動運転実験をそれぞれ予定し、20年度以降に無人自動運転の実用化を目指す。

自動運転は採算面での期待が大きい。横浜市によると、路線バスの運行経費は人件費が約6割を占める。朝夕の通勤・通学時間帯で稼ぎ、利用が少ない昼間を穴埋めするというのが一般的なビジネスモデルだ。

ただ、少子高齢化が進めば通勤・通学客の利用は減り、「従来のビジネスモデルは成り立たなくなる」(林琢己・市経済局長)。このため、地域の足として需要が高まっているコミュニティーバスなどに人件費がかからない自動運転を導入することで「持続可能な交通網を構築する」(DeNA)。

横浜市は市内が競技会場になる19年のラグビーワールドカップ(W杯)や20年の東京五輪などで「多くの人に自動運転を体験してもらう場を提供する」(経済局)考えだ。

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