北海道新幹線開業効果、大きい地域差 道銀、観光関連企業調査
北海道銀行は2017年の観光関連事業者の聞き取り調査結果をまとめた。昨年の北海道新幹線の開業で観光客数が「非常に増えている」「増えている」とした事業者の割合は、道南では75%に達した。一方、オホーツクでは「減っている」とする事業者が46.7%となり、開業効果が地域で大きく異なることが浮き彫りになった。
2~3月に道内の観光関連475社を対象に調査した。282社が回答した。
開業により、道南では全事業者がプラスの効果があったとした。一方、空知、後志では6~7割が、十勝、胆振・日高、道北では8割以上の事業者がそれぞれ影響はないと答え、オホーツクは40%がマイナスの効果と回答した。
またプラスの開業効果があったと答えた事業者の割合は、開業直前の16年1月の調査でプラスの開業効果を予想した割合より、道南を除く全地域で大きく下回った。道銀は「当初期待したほどの効果が広がっていない」と指摘した。
同行は調査で事業者からのニーズが多かった、インバウンド(訪日外国人)呼び込みを含む観光業への後押しを強化する。エイチ・アイ・エスやクレディセゾン、海外の大手旅行予約サイトなど55社が参加する商談会を、5月18日に札幌市で開く。