2019年2月16日(土)

第四銀と北越銀、経営統合会見 交渉4カ月、融資ノウハウ共有

2017/4/6 7:00
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第四銀行北越銀行は5日、2018年4月の経営統合に向けて基本合意したと発表した。新潟県内の貸出金シェアで5割を超える圧倒的な規模を持つ銀行が誕生する。地域経済を持続的に支えるには安定した収益の確保が不可欠で、早期に統合効果を生み出せるかが重要だ。ただ、公正取引委員会が統合を認めるかなど不透明感も漂う。

「5年後、10年後の展望を検討した際に経営統合を含む判断が必要だと考え、北越銀の荒城哲頭取に話をもちかけた」。

5日、新潟市内で開いた記者会見で、第四銀の並木富士雄頭取は経営統合に踏み切った理由を説明した。並木氏が荒城氏と話を始めたのは昨年12月の全国地方銀行協会の例会後。県内首位と2位の銀行の連合はわずか4カ月の交渉で誕生した。

統合で設立する持ち株会社「第四北越フィナンシャルグループ」の会長には北越銀の荒城氏、社長には第四銀の並木氏が就任する。

第四銀は県内のトップバンクだが、急激な環境変化による収益の悪化で単独での生き残りはもはや限界だった。140年の歴史を持つ北越銀も事情はそう変わらない。「統合は新潟県の金融仲介機能を確たるものにするのが目的」(北越銀の荒城頭取)。地域に貢献するには統合による体質強化は避けられなかった。

統合後は両行の地域経済の情報や融資ノウハウを共有。組織もスリム化し、収益力を高める。

例えば、第四銀は同行が設立母体になった調査会社、新潟経済社会リサーチセンター(新潟市)を活用し、県内全体の企業情報などを調査している。傘下にホクギン経済研究所(長岡市)がある北越銀の中堅幹部も「第四銀の情報分析力は当行よりも高いと言わざるを得ない。統合すれば顧客に付加価値のある情報提供ができる」と話す。

金融仲介機能の向上でも協力できる点は多いとみられる。北越銀は事業承継やM&A(合併・買収)案件などに強く、第四銀の現場からは「見習うべき点が多い」との声が出る。それぞれのノウハウを持ち寄ることで、多様な金融サービスを展開できる可能性がある。

ただ、地元からは店舗の統廃合による利便性の低下を懸念する声もある。店舗が重複する地域も多く、一部の統廃合は避けられないもよう。将来的には人員の余剰も発生し、雇用への影響も想定される。現段階では、統合で浮く人材は営業人員の増強や専門性を持つ人を求める企業への派遣などに充てるという。

統合が円滑に進むかは公取委の判断がポイントになる。長崎県では、同県首位の十八銀行と、2位の親和銀行を傘下に抱えるふくおかフィナンシャルグループ(FG)の統合計画が延期となった。合併に伴い、シェアが7割となる点が問題視されている。

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