静清・焼津信金、「相続」に的 信託商品を販売

2017/4/4 7:00
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静清信用金庫(静岡市)と焼津信用金庫(焼津市)は3日、相続に関する財産相続を円滑にする信託商品の取り扱いを始めたと発表した。あらかじめ財産を預けておくと、相続時に簡単な手続きで資金を受け取れる。生前贈与を代行する商品も扱う。信金の顧客層が高齢化するなか、信託商品の需要が高まるとみて体制構築を急ぐ。

両金庫が扱うのは相続信託「こころのバトン」と、贈与を代行する暦年信託「こころのリボン」の2商品。信金中央金庫がこのほど発売した商品を代理で売り出す。静清信金は本店・清水支店・焼津支店の3店舗、焼津信金は本店・藤枝駅支店・静岡支店の3店舗で扱う。同様の商品を扱うのは県内信金で初めて。

5月をめどにしずおか信用金庫(静岡市)でも販売を始める。県内の他の信金でも一部追随する準備を進めているとみられる。信金中金によると、4月から新たに全国49の信金で信託商品の扱いを開始した。

新商品はともに、相続を円滑に行うのが目的だ。相続信託では資金の受取人となる家族をあらかじめ指定。同意書など煩雑な手続きが省ける。暦年信託は預けた資金の贈与を代行してもらい、生前に家族へ資金を受け渡しやすくする。贈与に伴う税金の発生なども把握しやすくなる。

従来から静清、焼津両信金は信託商品を扱っていたが、販売実績はともに年間0件に近い数字だった。信託商品は多額の資金を預ける性質上、富裕層向けだったためだ。新商品は両信金が顧客層とする中小の事業者と相性がいいとみて拡販に乗り出す。相続税の実質的な増税もあり「相続に関して、県内でも関心が高まっている」(静清信金)という背景がある。

日銀のマイナス金利政策が続き低金利環境が定着するなか、手数料収入を得て収益源を確保する狙いもある。目標は静清信金で年間10件の相談実績の獲得、焼津信金で同8件に設定している。今後高齢化する県内の信金顧客層に向けたサービス強化が広がりそうだ。

(中村雄貴)

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