広島大学が情報科学部 来春新設 解析の専門家育成
広島大学は24日、2018年4月に情報科学部を新設すると発表した。新学部は12年ぶり。記者会見した越智光夫学長は「人工知能(AI)やディープラーニングなど世界が変わりつつある。早くキャッチアップし、リージョナルセンターとして中四国に人材を輩出する役割を果たす」と述べた。データサイエンティストと呼ばれる解析の専門家らを育成する。
工学部の情報工学課程を再編し、情報科学部にする。学部長は他大学から招く。統計学を駆使し、大量のデータを的確に分析する「データサイエンスコース」と、情報学全般を幅広く統合して知識や技術を身につける「インフォマティクスコース」に3年から分かれる。
ビッグデータを使いこなすため、東広島キャンパス(広島県東広島市)隣接地に広島県が整備する「デジタルイノベーションセンター」のクラウド型のスーパーコンピューターを使う。データサイエンティストを育成し、製造業、製薬会社、研究機関などへの就職を想定している。
併せて、総合科学部に共通言語を英語とする「国際共創学科」を設置する。
工学部も再編する。自動車、造船、航空機などのものづくり産業が集積する中、先端技術を習得し、システム構築もできる人材の育成を図る。