2019年6月19日(水)

愛知県の昨年人口、男性初の自然減 若者層では「男性過多」

2017/3/3 7:05
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ものづくりが盛んで、全国でも元気な県とされる愛知にも、少子高齢化の影が忍び寄ってきた。県が2日発表した2016年の人口(10月1日時点)で、出生から死亡を引いた人口の自然増減数が男性で1956年の調査開始以来初めてマイナスに転じた。また、若い世代での男性過多(=女性不足)の問題も解消されておらず、人口のひずみが県の成長の持続性に影響を及ぼす恐れがある。

■流入増で全人口は0.33%増

県内の1年間の男性の出生数3万4459人に対し、死亡数は3万4462人で、3人のマイナス(自然減)だった。一方、女性は出生数3万2409人に対し、死亡は3万654人。この結果、男女合計の自然増減は1752人の増加となり、56年以来続くプラスを確保した。

自然増の幅は年々縮小しており、ピークの73年(9万5443人)の2%にすぎない。老年人口(65歳以上)の割合は24.2%と前年から0.4ポイント上昇した。愛知県は2015年の国勢調査で人口が増加した8都県の1つだったが、少子高齢化の影響は避けられなくなりつつある。

一方、製造業を中心とした経済の強さを背景に、県外からの転入人口はプラスを維持し、県全体の人口は750万7691人と、前年より0.33%増えた。転入から転出を引いた社会増減は2万2811人の増加で、6年連続で転入超過となった。超過の規模も前年(1万6253人)を上回った。

ただ、県外からの転入者は男性が目立つ。転入超過の状況を年齢別に見ると、最も多いのは20~24歳(1万1218人)だが、男性7451人に対し、女性は3767人にすぎない。15~19歳、25~29歳でも同様の傾向がみられる。

逆に県外への転出は女性が目立ち、地域別で転出超過となっている東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)では、20~24歳の転出超過は男性558人に対し、女性は2.5倍の1408人に達する。県内外の若い女性にとって、愛知県は魅力的とは言い難いようだ。

この結果、女性100人に対する男性の数は県全体では100.1人とほぼ拮抗するが、20~24歳は109.5人、25~29歳は112.6人と、男性が余っている。首都圏への若年女性の流出に歯止めをかけるため、県は17年度予算案で愛知の住みやすさを動画などで配信する事業や、女性の就業の場を広げるための事業を盛り込んだ。

■市町村別増加率では幸田町がトップ

愛知県の2016年の人口を市町村別に見ると、前年からの増加率が最も高かったのが幸田町の2.01%増だった。同町は岡崎市の南にあり、自動車関連を中心に産業が盛んで、人口増につながったようだ。

増加率2位は名古屋市の西に位置する大治町(1.62%増)。近年、宅地開発が進んでいることが背景にあるようだ。3位は長久手市(1.60%増)。名古屋市と豊田市に挟まれ、両市へのアクセスに優れ、子育て世代を中心に移住者が増えている。長久手市は年少人口(0~14歳)の割合が17.7%と、県内で最も"若い街"だ。

人口が減少した市町村は東栄町(4.06%減)や設楽町(3.17%減)など東三河地域が目立つ。県も17年度当初予算案に東三河振興ビジョン関連政策として20億6200万円を計上するなど、地域活性化に取り組んでいる。

(小林宏行)

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