人口減対策 手厚く 5県の17年度予算案 創業や育児支援

2017/2/23 11:48
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中国5県の2017年度予算案が22日、出そろった。地方交付税減額や市への権限移譲の影響で、鳥取を除く4県で一般会計が16年度当初に比べて減った。各県が力を入れているのが人口減対策で、地域の中小企業支援や創業支援など産業振興に手厚く予算を配分、働く場の創出に力を入れる。地域の事情に合わせた独自の子育て支援策も目立つ。

雇用を生む産業振興は即効力のある人口減対策で各県が注力する。広島県は新規事業の創出に取り組む。起業家や新事業を模索する人が交流できる常設スペースを広島市中心部に設ける。

コーディネーターが常駐して起業の相談に応じ、ワークショップやセミナーも施設で開催。同じ志を持つ起業家同士の交流や連携を促し、新しいビジネスを生み出す下地を作る。湯崎英彦知事は「仕事も暮らしも充実させるにはイノベーションが大きなエンジンとなる。しっかり後押ししたい」と語る。

地方では後継者不足による廃業・休業が増えており、地域産業の維持に向けた支援も必要。山口県は中堅・中小企業の事業承継支援制度を新設する。事業融資の「事業承継枠」を創設。5億円の融資枠を設ける。

岡山県は観光振興に注力。多言語対応のコールセンターを設置し、国内外からの観光客誘致を目指す。岡山空港の利用促進も進める。

住民が暮らしやすい環境整備も重要だ。鳥取県は1歳未満の子供を在宅で育てる世帯に現金を給付する在宅育児支援など、子育て関連事業に41億円を計上した。人材の確保が難しい同県では保育士の数を増やさず、子育て支援を充実させる。働く子育て世帯への支援に焦点が当たるなか、支援の公平性を確保するのも狙いだ。

広島では妊娠中、出産、子育ての相談に一貫して対応する支援拠点「ひろしま版ネウボラ」を全県展開する。まず福山市など3市町でモデル事業を始める。市町が事業主体となり、県がスタッフの人件費を全額負担する。支援体制を充実させ、出産や子育ての不安解消を目指す。

島根県は離島や中山間地域を中心に、交通や医療など生活の不便な地域の振興に力を入れる。4月に施行される有人国境離島法に基づき、本土から約60キロ離れた隠岐諸島が「特定有人国境離島地域」に指定される。隠岐航路や航空路の運賃の引き下げに2億7100万円、同地域での滞在型旅行商品の開発に取り組む予算として2400万円を計上した。

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