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道鏡の由義寺で塔基壇 七重か「権力物語る」

奈良時代に女帝・称徳天皇と僧道鏡が建立した由義寺(弓削寺)跡とされる大阪府八尾市の東弓削遺跡で、1辺約20メートルの塔基壇が見つかり、市教育委員会が9日、発表した。基壇の規模から推定すると、塔の高さは60~70メートルで七重塔だった可能性があるという。遺跡では昨年、瓦が出土していたが、遺構が見つかったのは初めて。

東京学芸大の木下正史名誉教授(考古学)は「寺の実在が確認できた。平城京の国家寺院の塔に匹敵し、法王となった道鏡の権力を物語っている」と話している。

基壇は正方形で、粘質と砂質の土層を交互に積んで突き固めており、削られていたが高さ70センチ分が残っていた。基壇の大きさは、平城京(奈良市)にあった東大寺の七重東塔(1辺24メートル)には及ばないが、薬師寺東塔(同13.4メートル)を上回り、大安寺七重塔(同20.4メートル)や各地の国分寺の七重塔と同規模という。

塔の礎石とみられる巨石も1個見つかった。石には焼け跡があり、市教委は、遅くとも鎌倉時代より以前に焼失したとみている。基壇は掘り起こされた跡が多くあり、柱の数など具体的な構造の解明は難しいという。

続日本紀によると、770年、由義寺の塔を造営した諸司や雑工には位階が授けられたが、実際に完成したのかは分からなかった。今回、地鎮のために埋めたとみられる和同開珎や、塔の頂部分を飾った銅製品も出土したことから、市教委は「塔が完成したのは確実」としている。〔共同〕

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