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米メルクのがん免疫薬「キイトルーダ」年1400万円 薬価決定

厚生労働省は8日に開いた中央社会保険医療協議会(中医協)で、米製薬大手メルクが開発したがん免疫薬「キイトルーダ」について、1日当たりの薬価を3万9099円(年間約1400万円)にする案を提示し了承された。キイトルーダは高額な薬価が問題視された小野薬品工業の「オプジーボ」の競合薬。がん患者の選択肢が広がりそうだ。

15日にも発売する。キイトルーダは患者の免疫を活性化してがんを治療する薬。「オプジーボ」とともに従来の抗がん剤よりも効果が優れ、副作用の頻度も少ないとの期待が高い。

キイトルーダは昨年、皮膚がんの一種である悪性黒色腫と肺がん向けに承認された。本来なら昨年11月に発売が予定されていたが、オプジーボの価格引き下げの議論が長引いた影響で薬価が決まらず発売が遅れていた。

オプジーボの価格は2月から従来の半額となった。今回決まったキイトルーダの薬価は体重50キログラムの患者にオプジーボを使用した場合と同額に設定された。ただし、患者にかかる薬剤費は必ずしも同一にならない。

オプジーボは患者の体重によって投与量が異なり、オプジーボを体重60キログラムの肺がん患者に使う場合は年1700万円、同40キログラムなら年1100万円になる。一方、キイトルーダを肺がん患者に使う際は投与量が固定されるため、年1400万円で変わらない。日本人の平均体重は50キログラムを超えるため、キイトルーダの方が安くなる場合が多そうだ。

メルクの日本法人はキイトルーダがオプジーボよりも有用性が高いとして厚労省に薬価の加算を求めたが、却下された。メルクの日本法人は「主張が認められなかったのは残念」(広報部門)とコメントした。また米国より30%、ドイツより25%安い薬価となった。

キイトルーダの登場で、日本でのがん免疫薬の市場に変化が生じると予想される。小野薬品工業の2016年度のオプジーボ売り上げ予測は1050億円だが、メルクは発売4年目のピーク時に年544億円と予測している。

海外の16年の売り上げを比べると、米ブリストル・マイヤーズスクイブのオプジーボ販売額は約4200億円で、キイトルーダの約1600億円を大幅に上回っている。

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