テマセク、米アルファベット傘下の医療関連企業に投資
■テマセク・ホールディングス(シンガポール政府系投資会社) グーグルの親会社、米アルファベット傘下の医療関連企業ベリリー・ライフサイエンシズ(旧グーグル・ライフサイエンシズ)に8億ドルを投資する。

ベリリーは医療関連製品・サービスの実用化計画を推し進めるためテマセクと提携すると発表した。株式取得は今年後半に完了する予定。
テマセクはベリリーに取締役1人を推薦し、米国以外での事業拡大に協力する。ベリリーのアンドリュー・コンラッド最高経営責任者は報道機関向け声明で、テマセクのネットワークとアジア市場についての見識が「米国以外の市場への参入に際し価値あるガイダンスとなる」と述べた。
アルファベットの生命科学研究機関であるベリリーはこれまでにニコン、米ジョンソン・エンド・ジョンソン、コンタクトレンズ製造のアルコンなどと提携し、新製品の開発に着手している。ベリリーのプロジェクトにはスマートコンタクトレンズや糖尿病患者などの血糖値を測定する小型パッチなどがある。
テマセクは新たな投資機会を求めて米国に参入しており、特にテクノロジー分野に注目している。2014年にはニューヨークに事務所を開設し、昨年末にはシリコンバレー企業への投資を目指してサンフランシスコにも拠点を置いた。(シンガポール=菊池友美)
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