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据え置きも携帯も 「スイッチ」は任天堂を救うか

任天堂は13日、新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」を3月3日に2万9980円で発売すると発表した。高性能なグラフィック画面をアピールするライバル機に対し、据え置き型ながら持ち運んでも遊べるという新しい遊び方を提案した。業績回復の起爆剤になるか、注目される。

発表された任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」(13日午後、東京都江東区)

同社の据え置き型の主力ゲーム機としては国内で2012年12月に発売した「Wii U」以来約4年ぶりとなる。タブレット端末型の本体を持ち出して、携帯型ゲーム機のように使える。世界中のプレーヤーと対戦することも有料でできる(17年秋までは無料)。

着脱式の2つのコントローラーにはカメラで物の形や動きを読み取る「モーションIRカメラ」をつけた。コントローラーから伝わる微細な振動でゲームの臨場感を味わえる「HD振動」と呼ぶ独特の機能も搭載した。

スマホ向けゲームにおされるなか、家庭用ゲーム機は独自の魅力を打ち出す必要に迫られている。

ライバルのソニーは昨年、4K相当の高解像度に対応する新型機「PS4プロ」を発売した。米マイクロソフトも4Kに対応する新型機を開発中だ。スマホでは得られない高精細なグラフィック画像が売りだ。

一方、「スイッチ」は1人でも、持ち寄っても遊べるようにした。コントローラーを動かすとゲーム内の人物などと連動する「Wii」での機能も強化した。スイッチ総合プロデューサーの小泉歓晃氏は「ゲーム機の方がお客さんに合わせるスタイルにしないとだめだと考えた」と話す。

価格もライバル機のPS4と同額の2万9980円とした。エース経済研究所の安田秀樹アナリストは「想定通りの価格。PS4を上回らなかったことで競争力を確保できた」と指摘する。

ただ、ライバルの背中は遠い。有力ソフトが多いPS4の累計販売台数が5千万台を突破し好調な販売を続ける一方、任天堂の据え置き型ゲーム機は現行機の「Wii U」が約1300万台と前世代機「Wii」の約8分の1にとどまった。

任天堂の不振はそのまま家庭用ゲーム機市場の縮小にもつながる。ゲーム情報誌「ファミ通」によると、16年の国内家庭用ゲーム市場の市場規模は前年比6.7%減の2994億円と記録が残る1996年以降、初めて3千億円を割り込んだ。

マニア向けが中心の「PS4」や「Xbox One」だけでは市場の広がりには限りがある。任天堂がゲーム市場に多様性をもたらすことは、市場全体の活性化につながる可能性がある。

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