東京都、多摩川の水源保全へ命名権や協賛金 民間の協力仰ぐ

2016/12/28 7:00
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東京都は多摩川の水源地域の森林保全へ民間の協力を仰ぐ。2017年度から都が所有林の一部に企業向けに命名権を設けるほか、都民などから協賛金を募り森林の活用・保全に充てる。奥多摩湖(小河内貯水池、奥多摩町)周辺では民有林を購入し保全を強化する。広く都民などに協力を求めることで森林保全や水道事業への関心を高め安定的な給水体制の維持につなげる。

都は多摩川上流の森林地帯約4万5000ヘクタールのうち奥多摩町から山梨県甲州市にかけての約2万3000ヘクタールを所有し、水源林として管理している。この一部を「企業の森」として1区画2~3ヘクタール、1ヘクタール当たり年間50万円で3年間の命名権を設定する。

命名権に参加する企業は対象区画を森林保全の作業体験などの社員研修や企業独自の広報活動に活用できる。都でもホームページや広報誌などで参加企業の情報を紹介する。また、企業向けに1口年10万円、都民向けに同1千円の協賛金制度を新設し、水源林の保全、活用の費用に充てる。

都民向けには無料で登録できる「都民サポーター制度」を始める。メールマガジンなどで水源地や地域の情報を配信するほか、登録者向けに水源林散策や森林保全体験なども企画する。

こうした水源林は1901年以降、都の管理下で良好な状態を保っており、2016年度には水源林の保全、管理費用として約13億円を計上した。これに対し水源地域のほぼ半分を占める民有林は林業の不振もあり十分な整備がされていないという。

特に小河内ダムのダム湖である奥多摩湖周辺は地形が険しいため管理が難しく荒廃が進んでいる。このため都では奥多摩湖周辺2000ヘクタールを重点地域として状況をチェックし、緊急度の高い地域では積極的に購入を進め都の管理下に置くようにする。

都ではこうした水源地域の森林管理計画を16年度中にまとめ、17年度からの実施を目指す。命名権や協賛金制度は20年度までの4年間、重点地域での民有林購入は10年間かけて取り組む。

また、水源地域の民有林の公募購入にも継続して取り組む。水道局は民有林購入関連で17年度予算要求で約5億円の事業費を求めている。

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