大商、次世代技術の実証実験で大阪市と提携へ

2016/12/17 6:00
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大阪商工会議所は16日、先端技術の実証実験で大阪市と提携する方針を明らかにした。ドローン(小型無人機)やロボット、人工知能(AI)といった次世代産業分野で大阪市の遊休地を実験スペースとして活用することなどが柱。新規参入を目指すベンチャー企業の取り組みを支援し、関西経済の活性化につなげる。

16日に発表した2017年度から3年間の活動方針「たんと繁盛 大阪アクション」で大阪市との提携を盛り込んだ。すでに市側に打診しており、近く締結できる見通しだ。市の担当者も「メリットを整理した上で中小企業支援で連携を深めていきたい」と話した。

具体的には大商の会員企業らがドローンやAIの研究会を結成。大阪市の施設や遊休地を実証実験の場として活用する。記者会見で尾崎裕会頭(大阪ガス会長)は「行政のデータを民間利用できれば、新たな研究開発を呼び込める」と述べた。

活動方針では地域産業の育成として、新たにスポーツ産業に焦点を当てた。関西にはミズノなどスポーツ関連企業が集積している。尾崎会頭は「医療との相乗効果でスポーツを関西の新しいリーディング産業とすることに挑戦する」と強調した。国立スポーツ科学センターの関西支部の誘致に加え、食やものづくりとスポーツを合わせた新規分野も開拓する。

産学連携も積極的に進める。大阪工業大学が17年4月に開設する梅田キャンパス「ロボティクス&デザインセンター」を活用。大学やラボ運営関連企業と協力し、中小企業が3Dプリンターなどを使える環境を整える。試作品の量産が必要な場合は町工場を紹介する。インターネットで小口資金を集めるクラウドファンディング事業者への橋渡しなどで資金調達も支援。個人や中小企業のアイデアを掘り起こす。

活動方針では新規16件を含む計60事業を進める。大商の試算では活動方針で対象とする分野は、大阪府内の実質GDP(約40兆円)の48%をカバーする。実質成長率3%が見込めるとして、年間6千億円弱の押し上げ効果を期待する。

15日に成立した統合型リゾート(IR)整備推進法との関連について尾崎会頭は「大商はものづくり、商売繁盛、ビジネスで大阪を元気にしたい」と述べ、カジノ誘致に改めて慎重な見方を示した。

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