2019年6月26日(水)

徳島、街彩る光で誘う LEDアートフェス、きょう開幕

2016/12/16 6:02
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発光ダイオード(LED)を使ったアート作品を屋外などに展示する「徳島LEDアートフェスティバル2016」が16日夜、徳島市中心部で開幕する。今回は世界的なアート集団「チームラボ」(東京・文京)の猪子寿之代表を芸術監督に迎え、徳島県外からの誘客に力を入れる。市や県などは「阿波おどり」に次ぐイベントとして定着させ、冬の観光の起爆剤とともに、LED産業振興につなげたい考えだ。

アートフェスは10年から市などが3年に1度に開催。過去2回は春に開いたが、早く日が暮れ鑑賞時間が長くとれる冬に変更した。会期は25日までで、作品の鑑賞はすべて無料。

新町川に光る球体を132個浮かべる作品や、城山の木々を色とりどりの光で照らす作品など、約30点を展示する。ガイドツアーや巡回バスも運行し、観光客が見て回りやすいようにする。

芸術監督の猪子氏は開幕を前に、15日に市内で開いた講演で「(作品では)自然豊かな街の特徴をそのまま生かした。明日から是非来てほしい」と呼びかけた。

観光誘客への期待は大きい。徳島県は都道府県の中で延べ宿泊者数が最も少ない「観光後進県」。夏の阿波おどりや四国八十八カ所巡りへの依存度が高く、特に冬は誘客に苦戦している。チームラボの知名度を生かし、20万人を超える集客を目指す。冬場のにぎわい作りにつなげたい考えだ。

会場周辺の商店街も観光客の呼び込みに力を入れる。両国本町商店街は色とりどりの糸を球形に固めたLED照明約1000個を手作りした。各店の軒先につるすなどして会場との一体感を醸成。「少しでも商店街を歩いてもらえれば」(同商店街の新居綾路氏)と期待する。

ただ知名度の低さから集客は出遅れ気味。実行委員会はフェスを訪れるバスツアーに助成するが、申し込みはわずか3台分でいずれも日帰りだった。宿泊施設も「特に予約は増えていない」(ホテルクレメント徳島)、「フェス目当ての団体予約はまだ無い」(ダイワロイネットホテル徳島駅前)と反応は鈍い。開幕後の口コミなどによる観客増を期待する。

【フェス通じ、LED産業の発展促す】

徳島県などは2005年に「LEDバレイ構想」を掲げ、関連産業の集積を進めている。現在はLED大手の日亜化学工業(阿南市)をはじめ、県内には140社の関連企業が立地する。アートフェスを通じて県内外に広く「LEDの徳島」をアピールし、立地企業のさらなる拡大とともに、LEDを生かした街おこしを目指す。

県は会期中の17日、最新の技術動向や応用可能性などを解説する「LED総合フォーラム2016in徳島」を徳島市で開く。フェスをきっかけに幅広い分野の人に関心を持ってもらうことで裾野を広げ、新たな活用法の創出など産業振興につなげたい考えだ。

これまでは照明や電光掲示板などへの活用が中心だったが、需要が一巡したことや大手企業の参入などで国内市場は飽和気味となっている。そのため、新用途の開拓に力を入れる。光の波長をコントロールしやすいというLEDの特性を生かし、様々な分野への進出を模索している。

例えば植物工場の照明や、LEDの光を使った新酵母開発などに既に応用されている。さらに活用分野を広げるには県外企業との連携や販路の開拓なども重要になる。

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