2019年9月16日(月)

東京・新宿区、「都市型モデル」の民泊ルール 新法見据え検討

2016/12/15 13:06
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東京都新宿区がマンションの空き部屋などに有料で旅行者を泊める「民泊」を巡り、区内独自のルールづくりに乗り出した。訪日客の急増で宿泊需要が伸びる一方、旅館業法に基づく許可を受けない違法民泊が目立ち、住民の苦情が後を絶たないため。政府が来年の通常国会に提出予定の民泊規制を緩和する新法の施行後も見据えて一定の歯止めをかけたい考えだ。

区は有識者や住民、不動産団体、警察・消防の代表が参加する検討会議を10月に設けた。民泊の実情や課題について月1回程度意見交換し、条例も視野にルール策定の参考にする。新法をにらんだルール作りは珍しく、吉住健一区長は「都市型民泊ルールのモデルケースにしたい」と話す。

民泊は国家戦略特区を活用する場合を除き、旅館業法に基づく「簡易宿所」の許可が必要だ。ただ都市部では許可を得ずに民泊を営むケースが目立つという。会議でも「ゴミや騒音に住民の苦情が多く寄せられている」「家主が不在で看板などの表示がなければ営業実態すら分からない」といった批判が出た。

実際に4~9月の住民からの苦情は115件に達し、昨年度(95件)を既に上回ったという。

訪日客4千万人を目指す政府は宿泊施設が不足する中で民泊の活用を模索してきた。旅館業法の規制も面積要件などを一部緩和。さらに現行法だけでは実態に合わないため、新法で基本ルールを定める構えだ。年間営業日数を上限180日とし、住宅提供時の自治体への届け出や仲介業者の国への登録も求める方向で検討が進む。

新法の下で自治体の条例による上乗せ規制がどの程度できるかは不透明だ。しかし区は可能な範囲でルールを定めたい意向だ。11月の会議では住居専用地域を想定した「民泊禁止区域の指定」や「事業者による近隣住民への事前説明」などを項目として示した。次回20日も協議を続ける。条例案は新法をにらみつつ、年度内にもまとめる。

一方で会議では「規制が厳しすぎれば違法のままの方がいいとなってしまう」といった意見も出された。法規制に先行して民泊が進む現状とどう整合させて実効性を高めるか。新法と独自ルールとの兼ね合いも含めて論点はなお多い。

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