2019年7月16日(火)

下請け代金、現金払い原則に トヨタ先行実施へ

2016/12/8 1:24
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政府は大企業と中小企業との下請け取引を巡る商習慣の改善を進める。手形がいまだに使われている下請けへの代金支払いについて、中小企業庁と公正取引委員会は年内に「現金払い」を原則とする通達を出す。トヨタ自動車はこれに先駆け下請け代金を原則、現金で支払う方針を固めた。

下請け取引については今年9月、安倍晋三首相が「取引条件の改善に全力を挙げる」と表明。発注側による一律の値下げ要請を抑制するほか、代金の支払いを現金にすることなどを求めた。

下請け代金を原則「現金払い」とするのは、中小企業の資金繰りを円滑にし、賃上げしやすい環境を整えるためだ。手形支払いに関する通達の全面改定は50年ぶりで早期対応を大企業に求める。

通達には手形を使う場合にも、下請けの負担をこれまでより軽くするルールも盛り込む。

手形の振り出しから代金を受け取るまでの期間については、現在最も多い120日以内から大幅に短縮、将来は60日以内にするよう明記する。

手形は支払期日前に銀行などで現金化すると割り引かれるが、そのコストを下請けが負担する事例がある。これを踏まえ事前に資金繰りや支払い方法について十分協議するよう大企業に求める。

国内で下請けへの現金払いが特に少ないのは自動車・機械メーカーだ。政府の動きに合わせ、日本自動車工業会は年内に自主行動計画を策定して公表する予定だ。トヨタ自動車はこれに先行して対策を打ち出す。

中小企業との部品取引などで、代金の現金払いを原則にする方針を関係先に7日までに伝えた。政府の新たな下請け取引の支払いルールにもいち早く対応、グループ内外への波及効果もねらう。

一方、発注先が望めばこれまで通り手形払いにも応じる。その場合も、手形割引などにかかるコストはトヨタが負担することを徹底する。デンソーアイシン精機などグループの主要な1次部品メーカーも個別に同様の方針を検討中だ。

トヨタ本体はこれまでも、取引代金の8割程度を現金で支払ってきた。これをさらに進めることで発注先の手元資金を潤沢にしたり、金利負担を軽くしたりして全体の競争力の強化につなげる。

自動車は約3万点の部品から構成されており、このうち8割は外部の部品メーカーから購入している。トヨタが直接取引しているのは、デンソーなど1次部品メーカー約450社。さらにその先の2次メーカーは約1万社、3次は数万社に達するとされる。本体やグループの主要1次メーカーの足並みがそろえば、下請け代金の支払い方法見直しの波及効果は大きくなりそうだ。

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