2019年1月19日(土)

北陸3県「小浜」支持で一致 新幹線延伸、近畿は歩調そろわず

2016/12/6 0:49
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北陸新幹線の敦賀以西ルートを巡り、沿線自治体の支持ルートが出そろった。石川県の谷本正憲知事は5日、与党検討委員会の会合で「小浜・京都ルート」支持を表明。北陸3県が同ルートでまとまった。近畿では滋賀県が「米原ルート」、京都府が「小浜・舞鶴・京都ルート」を推す姿勢を崩していない。検討委は早ければ14日にも方向性を示す考えで自治体の綱引きは大詰めを迎える。

これまで支持ルートを明言していなかった石川県の谷本知事は会合後に「北陸が一致結束し、信頼関係を維持しないといけない」と発言し、小浜・京都ルート支持を表明している福井県、富山県に同調する姿勢を示した。石川県では米原ルートを推す意見もあるが、同ルートを主張してきた自民党石川県連会長の福村章県議が2日、福井県連会長の山本拓衆院議員と会談し、支持ルートの一本化に協力することで一致した。

国土交通省の試算では小浜・京都ルートが乗り換え不要で所要時間が短く、運賃も安いとされた。谷本知事は運行主体の西日本旅客鉄道(JR西日本)が提案した同ルートについて「収支採算性がよくなるとの判断があったと推測する」と発言。同社が中京圏へのアクセスで特急列車確保を表明していることも評価した。2030年度末に予定される北海道新幹線の札幌開業までに大阪までつなぐことも求めた。

同ルートの実現に向けた福井県、富山県の動きも熱を帯びてきた。

福井県が事務局を務める北陸新幹線建設促進同盟会が4日開いた総決起大会には国会議員、北陸や関西の経済界の代表ら約420人が出席し、小浜・京都ルートの年内決定などを決議した。西川一誠知事は「利便性の観点からも真っすぐ京都や大阪に向かうルートにすべきだ」と訴えた。

富山の石井隆一知事も「寄り道をせず京都・大阪に行く方が(米原ルートより)採算性が上がり、将来入る貸付料も増えて財源問題解決の一助になる」との考えを表明した。県独自の試算も示し、小浜・京都ルートでは富山―大阪間の時間が現在より約80分短い1時間38分になるとした。

近畿の自治体では滋賀県の三日月大造知事が「建設期間や建設費を考慮すると米原ルートが最も投資効果が優れる」と改めて強調した。国交省の試算は米原駅で東海道新幹線への乗り換えを前提としているが「システム面など技術的な課題は解決できる」と主張。乗り入れのコストを検証し、比較考慮すべきだとした。県の試算では乗り入れが可能となれば、投入費用に対する効果の比率を示す費用対効果は「3.28」と他の2案を大きく上回るとしている。

大阪府の新井純副知事は「フル規格(の路線)で大阪に直結してほしい。ルート決定は国に委ねる」と発言し、支持ルートに言及せず早期着工を求める考えを示した。近畿では小浜・舞鶴・京都ルートを推す京都府が、同ルートの費用対効果が最も低いとする国交省の試算に反論している。

会合後、西田昌司委員長(参院議員)は「14日の週に大まかな方向性をまとめる」と発言した。7、12、14日に検討委をさらに開き、委員の国会議員同士で議論する。西田委員長が公明党と協議し、早ければ14日の会合の冒頭で中間取りまとめ案を示すとしている。

大阪までの延伸開業時期はなお不透明だ。国交省がまとめた3ルートの試算には「31年着工を想定する」との記載がある。仮に31年から建設期間が15年とされる小浜・京都ルートを着工した場合の完成は46年となる。

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