ユネスコ無形文化遺産登録、埼玉、千葉の3市、喜びと期待広がる

2016/12/2 7:00
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埼玉県秩父市、川越市と千葉県香取市では1日、地元の伝統行事の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産への登録決定との報に喜びが広がった。2日には登録対象となった18府県33件の「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の先陣を切り、秩父市で「秩父夜祭」が開かれる。各地では登録決定を機に祭りのさらなる盛り上げを図り、記念行事などを計画する。

「秩父の人が誇りを持って受け継いできた秩父祭の伝統が世界に認められた証しだ」。秩父夜祭として知られる「秩父祭の屋台行事と神楽」が登録される秩父市は一報が届いた直後の1日午前2時、久喜邦康市長が臨時記者会見を開き、喜びを表した。毎年12月2~3日に行う秩父夜祭は、登録される祭りで初めて開催されることになる。秩父神社の薗田稔宮司は「吉報を真っ先にご祭神に奉告できる幸せを実感している」と話す。

市は盛り上がりを高めようと、登録決定を祝う垂れ幕を約10カ所に掲げた。決定に加え、今年は週末に重なる。昨年は2日間で23万人が来場したが、市は今年は30万人と見込み、小学校のグラウンドを約350台分の駐車場として開放。計約4000台分を確保した。

川越市は10月に開く「川越氷川祭の山車行事」が登録される。市は1日、記念の催しを同市の「川越まつり会館」で開いた。川合善明市長は「祭りに関わる関係者の思いが結実した」とあいさつ。川越氷川祭の山車行事保存会の笠原啓一会長は「大事な遺産を次の世代に引き継ぐ大切な役目を果たせるようがんばりたい」と意気込んだ。

訪日外国人観光客が増加している同市は、観光のさらなる活性化につなげる考え。川合市長は記者団に「さらに国内外から多くの人が来てくれれば経済効果も出てくる」と強調。今後の活性化策について「関係部署で工夫を考える」と述べた。

2~28日には、川越まつり会館や市立博物館など市内施設の入館料を無料に。17日には市や経済団体、山車行事の保存会関係者ら約100人が出席し、登録記念式典を開く。記念の山車ひきも実施する。

千葉県で唯一、「佐原の山車行事(佐原の大祭)」が登録される香取市の宇井成一市長は、「海外にも魅力を発信できる大きな機会を頂いた」と喜んだ。商店街などには佐原商工会議所などが作成した登録記念ポスターが貼られ、街をあげての祝福ムードが広がる。

江戸時代から300年以上続く佐原の大祭は、7月の八坂神社祇園祭と10月の諏訪神社秋祭りの総称。日本三大囃子(ばやし)の一つ「佐原囃子」の音色を背景に、高さ4メートルの大人形が飾られた山車が江戸の風情が残る佐原を練り歩く。

香取市は登録を記念し、2017年春に2つの祭りを合わせた「大祭」の開催を検討している。登録の盛り上がりを機に2つを同時に見てもらうことで、国内外の観光客に佐原の大祭の魅力を発信する狙いだ。

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