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NHK、ネットで海外へ ネットフリックスが歴史ドラマ配信

NHKは16日、12月に放送する歴史ドラマを米動画配信大手のネットフリックスが配信すると発表した。オランダ、カナダの制作会社と共同制作した番組で、ネットフリックスはカナダの制作会社に資金を拠出して配信権を得た。NHKは経営計画で海外への発信強化を掲げているが、あり方が議論されている放送とネット配信を巡る連携だけに今後の事業展開が注目を集めそうだ。

ドラマのテーマは極東国際軍事裁判(東京裁判)で裁判の舞台裏を描いた。企画の原案はNHKで、オランダのFATTプロダクションとカナダのDCTVプロダクションと共同で制作した。

日本では放送後にNHKが自社の動画配信サービスで公開し、来年1月をめどにネットフリックスも配信を始める。海外では20言語の字幕を付ける。NHKの過去の番組では15年に大河ドラマ、16年には朝の連続ドラマをネットフリックスが国内で配信している。

スマートフォン(スマホ)の普及や動画配信サービスの拡大などにより放送局を巡る環境は急速に変化している。NHKは放送法により、番組をインターネットで同時に配信することが原則認められていない。今回、国内で配信するのは、NHKで放送した後のため「放送法上の問題はない」(NHK)という。

ただ、総務省が15年11月から始めた「放送を巡る諸課題に関する検討会」では、同時配信を含めた放送とネットの連携について議論が進む。検討会が9月にまとめたネット時代の対応策ではNHKのあり方として「ネットを活用した業務」「ネット配信を踏まえた受信料の仕組み」などの検討が必要と指摘している。

こうしたなか民放はNHKの業務拡大に警戒感を強める。ネット配信などにより「NHKがさらに巨大化することを危惧している」(日本民間放送連盟の井上弘会長)との声もあがっており、放送とネットを巡る議論は今後も続きそうだ。

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