/

マクドナルド既存店売上高23.4%増 10月、「鶏肉問題」前の水準

日本マクドナルドホールディングスが4日発表した10月の既存店売上高は前年同月に比べ23.4%増えた。使用期限切れの鶏肉問題が発覚する以前の2013年10月との比較でも1~2%増。かつての水準まで初めて回復した。割安なセットメニューと高価格商品を組み合わせる戦略は奏功しているが、時限キャンペーンの効果も大きい。稼ぐ力を取り戻すにはまだ時間がかかりそうだ。

10月は客足と客単価の両面で回復傾向が見える。客数は前年同月比で12.7%伸びた。9月中旬に平日昼限定の低価格セット「バリューランチ」を発売。ハンバーガーとドリンクのセットを400円で販売するなど戦略的に低価格を打ち出し、価格志向の顧客を取り込んだ。「特に都市部の店舗で客数が増えている」(フランチャイズチェーンオーナー)

客単価も9.5%増えた。期間限定商品「テキサスバーガー」(490円)の販売が好調だったほか、サイドメニュー「ベーコンポテトパイ」(150円)も想定の2倍近い売れ行きだった。ハンバーガーとのセット購入も増えたとみられ、客単価上昇に寄与した。

中国の取引先で14年7月に発覚した使用期限切れ鶏肉問題は深刻な客離れを招き、既存店売上高の前年同月比が10%以上落ち込む状況が続いた。15年8月に影響が一巡して大幅な減収は止まり、今年1月からは10%以上の反動増が続いていた。

前年比で好調に見えるものの13年比では9月まで1割前後のマイナス。昨年からの年間500店規模の大量改装などで徐々にマイナス幅を縮めたが、一時は13年比4割近く減った既存店売上高を取り戻せていなかった。

10月は3年前の売上高を取り戻したとはいえ、客数で見ると当時より5%ほど少ない。価格が高い期間限定商品が想定以上に売れるなど一時的なキャンペーン効果で売り上げが上振れした面もある。営業日もかき入れ時の土日が13年に比べ2日多く、有利に働いた。

不採算店の大量閉鎖の結果、15年末の店舗数は2956店と17年ぶりに3千店を割り込んだ。閉鎖店舗の顧客が残った店舗に向かう実情も否めず、新規顧客の開拓も十分とは言い切れない。

指標として重視する既存店売上高が上向いたものの「追い風参考」の要因も多かった。16年12月期は3年ぶりの黒字となる33億円の営業利益を見込むが13年12月期比で3分の1に満たない。問題発生前の水準の既存店売上高を維持し、チェーン全体として成長軌道を取り戻すのは容易でない。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン