2019年7月20日(土)

「静岡型水素タウン」始動 パナソニック・静ガス・静岡市が連携

2016/11/3 7:00
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静岡を次世代水素エネルギーの先進地域とする取り組みが始動する。パナソニックと静岡ガス、静岡市は2日、二酸化炭素(CO2)が発生しない純水素型燃料電池の実証実験で包括連携協定を結んだ。「静岡型水素タウン」構想を掲げる同市は両社への支援を通して、地域エネルギーの自給率向上や新産業の創出にも期待する。

パナソニックの公門恒夫スマートエネルギーシステム事業部長、静岡ガスの戸野谷宏社長、静岡市の田辺信宏市長が、静岡市役所で協定書を交わした。

公門事業部長は実証実験場所に静岡を選んだ理由を「静ガスにはガス大手にはない新分野に挑戦する企業風土がある」と説明。静岡市に対しては「水素タウンに取り組む市の活動や成果を広く発信してほしい」と話した。

静ガスが2017年3月開業に向けて静岡市駿河区に建設中の水素ステーション(ST)の一角にパナソニックが開発中の燃料電池を設置。20年ごろの市場投入を目指す燃料電池の性能向上や検証を進める。水素を供給しながら発電の安定性を確認し、STの照明などへの活用も試みる。

将来的には、静ガスや市の協力で水素ST近隣の店舗などでの活用にまで広げ、広範囲の地域実験へ移行したい考えだ。

パナソニックが手がける水素を直接投入して発電する純水素型燃料電池は、従来の家庭用燃料電池「エネファーム」に比べて高効率で起動が速い利点がある。一方、水素を安定供給する地域インフラが無いままでは普及が見込めないため、静ガスと連携して市街地での実証実験に踏み切る。水素STを利用した共同研究は初めてとなる。

静ガスの水素STは燃料電池車(FCV)で使う水素を充填する県内初の定置式となるが、高額なFCVの普及台数はまだ少ない。パナソニックと組むことで水素エネルギー利活用の道筋を探る。

静岡市は静ガスの水素ST建設に約1億円を助成したほか、今年8月には水素エネルギー利活用に向けた官民協議会を立ち上げた。「20~30年の中長期的な取り組み。静岡への投資を促す呼び水とする」(田辺市長)ことで水素関連産業の集積や新たな雇用の創出を目指す。市民の環境教育にも役立てる。

パナソニックと静ガスはエネファーム普及で長年協力関係にある。東レ建設が長泉町に建設する分譲マンションでは、エネファームで発電した電気を世帯間で融通し合うシステムの共同特許を取得するなど連携を深めていた。

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