沖縄知事に県警が陳謝 大阪府警機動隊員の差別的発言
沖縄県の米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯移設工事現場で、大阪府警の機動隊員が反対派市民に「土人」と差別的発言をした問題で、翁長雄志知事は20日、池田克史沖縄県警本部長を呼んで抗議した。
池田本部長は「極めて遺憾で残念。県民に深くおわび申し上げたい」と陳謝。翁長知事は指導の徹底を求めた。警察庁の坂口正芳長官も20日の記者会見で「極めて遺憾。このような発言の絶無を期す」と話した。
一方、大阪府の松井一郎知事は20日、記者団に「(機動隊員の)発言は不適切」とした上で「職務そのものについては一生懸命やっている」と主張。反対派の抗議行動は「あまりにも過激なのではないか」と語った。
松井知事は19日夜、ツイッターに「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」と投稿。これについて、翁長知事は「沖縄県民への配慮が足りないのではないか」と不快感を示している。
機動隊員は18日、工事現場でフェンスを揺らすなどして抗議した数人に「どこつかんどんじゃボケ。土人が」と発言した。大阪府警は隊員から事情を聞いた上で処分を検討する。