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日本の競争力、8位に後退 技術革新低下

【ジュネーブ=原克彦】世界経済フォーラムが28日発表した2016年版の「世界競争力報告」によると、日本の総合順位は前年より2つ下がり8位だった。07年から一貫して5位以内に入っていた「技術革新」が8位に下がったほか、投資家保護や企業倫理を含む「制度」が16位へと3つ低下したことが響いた。アジア勢ではインドが39位と順位を16も上げて躍進した。

日本の総合順位が低下するのは東京電力・福島第1原子力発電所事故の影響が反映された12年以来、4年ぶり。技術革新に含まれる小項目では「企業の研究開発投資」「研究機関の質」「産学連携」などで評価が下がった。制度では企業倫理や投資家保護に加え、知的財産の保護や政治家への信頼も落ち込んでいる。

一方で「金融市場」は19位から17位へと上昇した。金融サービスを利用する際の費用負担や、資金調達へのアクセスで大幅に順位を上げている。「マクロ経済環境」は104位だが、前年の121位からは大幅に上昇した。ただ、公的債務の大きさが足を引っ張る構図は変わらない。

首位は8年連続でスイス。12ある評価分野のうち「市場規模」を除くすべてで10位以内に入り、「労働市場の効率」など4分野でトップだ。英国は日本を抜いて7位に浮上した。順位は15年までのデータを土台としているため、今年6月の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めた影響は反映されていない。

アジアではインドがほぼ全分野で評価を上げ、総合順位を39位にまで上げた。14年は71位だったが、インフラ整備や制度改正などで急速に巻き返した。資源安がインフレ抑制に貢献したことも影響している。

一方、東南アジアは総じて苦戦した。フィリピンが10位低下の57位だったのをはじめ、マレーシア、タイ、インドネシアが軒並み順位を下げた。

世界経済フォーラムは世界の政官財の指導者が集まる年次総会「ダボス会議」の主催団体。競争力報告は1979年から発表しており、日本は80年代後半から90年代後半にかけて1位だったこともある。現在の評価基準が始まった05年以降では前年までの6位が最高だった。

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