2019年6月20日(木)

豊洲市場たまり水「水質に問題ない」 専門家会議

2016/9/25 1:23
保存
共有
印刷
その他

東京都の豊洲市場(東京・江東)の盛り土を巡る問題で24日、建物地下にたまっていた水は地下水で、水質に問題はないとする見解が示された。一般の専門家からも支持する声が聞かれ、たまり水については「安全」との見方が有力になった。都の専門家会議は今後、地下水の水位の管理システムが有効に機能するかどうかなどを検証する。

たまり水は豊洲市場の主要な建物である「水産卸売場棟」「水産仲卸売場棟」「青果棟」などの地下空間にあり、床全体か一部で、水深数センチ~十数センチ程度が確認されている。地下空間のある部分では土壌汚染対策の盛り土がなかった。

安全性を検証する都の専門家会議の平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)は24日、水産卸売場棟の地下を視察後に記者会見。たまり水について、性質が周辺の揚水井戸の水と同じことなどから地下水と判断したことを説明した。都はこれまで雨水が浸透した可能性も挙げていた。

たまり水の水質は全て環境基準値を満たしており「全然問題はない」と指摘。今後の検討課題については「水が上がってこないようにする。水位を見ていく必要がある」との認識を示した。

豊洲市場には地下水の水位などを監視し、必要に応じてくみ上げて排水する「地下水管理システム」が設置されており、都が試運転中。専門家会議で十分に機能するかを検証していくという。

平田座長は「築地市場の人がどう考えるか。大丈夫と思うか、まだ足りないと思うか、意見を受ける必要がある」とも語り、十分なコミュニケーションの必要性も指摘した。

都議会公明党が14日に採取した水から強い毒性を持つシアン化合物が1リットル当たり0.1ミリグラム検出されたことに関しては「直ちに人体に影響を与えるものではないと考えられる」とした。都の調査ではシアン化合物は検出されていない。空洞の空気中のベンゼンも基準値以下だったとされる。

たまり水を地下水とした判断は専門家会議以外の識者も支持する。地下水のメカニズムに詳しい筑波大生命環境系の辻村真貴教授は「豊洲市場の地下空間は巨大な井戸と言ってもよい。地下水と考えて妥当」と指摘。さらに「汚染物質が含まれていれば地下水が上がってくるのは問題だが、データを見る限り懸念することはない」と話した。

建築物の構造が専門の宮里直也・日本大准教授は「大量の水が地下にたまっていても排水装置が正常に機能すれば問題ない」とし、「壁や床を二重構造にして隙間をつくり、たまった水を自動でくみ上げる仕組みが有用だ」と語った。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報