奈良県がTSUTAYAと連携、県産木材製品の利用拡大
奈良県は21日、県産木材の利用拡大でカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のTSUTAYA(東京・渋谷)と連携協力協定を結んだ。県はTSUTAYAが販売店舗で扱う木質系の雑貨や小物を作るメーカーや特色ある商品を紹介。将来は店舗内装に県産木材を使うことも提案する。自治体が木材の需要開拓でサービス企業と連携するのは珍しい。
県はまず高級材の吉野杉を使った商品を提案。第1弾としてブックスタンドが採用になり、11月から20店舗程度で販売する。今後も品ぞろえを拡充する方針だ。県は将来的に柱や内装材など店舗そのものにも県産材の利用を促す。今後の話し合いの中で販売数量目標なども決めたい考えだ。
奈良県では川上村、東吉野村、十津川村などで長期的に杉やヒノキの出荷量が増える見通し。供給増に見合う販路拡大が課題になっていた。
TSUTAYAは現在、国内で約1500店舗を展開。最近は「蔦屋書店」という名称でDVDなどのレンタルだけでなく、食品、雑貨、小物を販売する生活提案型店舗に力を入れている。こうした雰囲気のある店舗で木質系の温かみのある商品販売を強化している。