ユースエール企業に2事業者を初認定・埼玉労働局

2016/9/9 7:00
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埼玉労働局は、若者の採用・育成に積極的で、雇用管理が優良な中小企業を国が認定し、支援する「ユースエール認定企業」に、県内で初めて2事業者を認定した。若年労働者が不足していくといわれるなか、離職率の高さも問題となっている。同労働局は認定企業を増やし、改善につなげたい考えだが、どのように周知していくかが課題になりそうだ。

認定を受けたのは、老人福祉・介護事業「鳩山松寿会」(鳩山町、溝井八州夫理事長)と金属製品製造業「創建エンジニアリング」(伊奈町、鈴木保夫社長)の2事業者。7日に認定通知書交付式が開かれた。

同認定制度は、35歳未満の正社員を募集する常時雇用労働者が300人以下の事業主が対象で、若者雇用促進法に基づき昨年10月に始まった。

人材育成方針と教育訓練計画を策定▽直近3事業年度の正社員として就職した人の離職率が20%以下▽前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下または週労働時間が60時間以上の正社員が5%以下▽同年度の正社員の有給休暇の年平均取得率が70%以上または年平均取得日数が10日以上――などの要件を全て満たせば、認定を受けられる。

鳩山松寿会は特別養護老人ホームなどを運営し、従業員は84人。毎年高卒者を3人ずつ採用してきた。溝井理事長は「給料面や資格取得支援などの人材育成を充実させ、介護のきつい、汚い、安いというイメージを払拭したい」と話す。

受注生産でタンクなどを製作する創建エンジニアリングの従業員は50代、30代、20代の1人ずつ。総務担当の鈴木健太さんは「職人的な仕事だが、募集をかけても若い人が来ない状況が続いた。認定で働きやすい環境をアピールし、若い人を採用したい」と話す。

中小企業を中心に人手不足が高まる一方、若者の定着率向上も課題だ。厚生労働省によると、2012年3月卒の大学生の3年目までの離職率は32.3%、高校生は40.0%だった。

認定企業は認定マークをPRに使え、ハローワークなどで重点的に情報発信を後押ししてもらえる。若者の採用・育成支援の助成金の加算や、日本政策金融公庫による低利融資、公共調達での加算評価の優遇もある。

埼玉労働局は「認定制度で事業者に長く勤められる環境づくりを進めてもらい、若い人が入社前から自分に合った会社を選べるようにしていきたい」としている。

ただ、交付式では事業者側から「自分で探して制度を知ったが、周知してもらえれば同業他社も利用できる」と指摘もあった。同局は「業界団体などを通じてハローワークを利用しない企業にも知ってもらうなど周知を進めたい」としている。

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